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2008年12月09日

何だかバタバタしているうちに11月が終わり、気が付くと12月も三分の一が過ぎようとしています。一日とて無駄に過ごしたくないと思いつつ
何をするかというと、せっせとワインを飲む。

今週の「あれこれ」は、先月末パスしてしまった分として、なんちゃってブログ「こんなもの飲んでます食べてます」11月をお届けします。
 

 200811 月某日

近所に、気軽に行けて、美味しいものを食べさせてくれて、ワインもちゃんと揃っているビストロがあれば、月に一度
くらいは出向こうと思う。それができていないということは、すなわち、そういう店が近所にないということだ。
で、私が住む街の中、自宅から車で10分弱のところに4月にオープンした「Aquacotta」に行ってみた。
主人の誕生日祝いも兼ねて、家族4人で出かけた。予約を取らない店なので、午後7時というピーク・タイムにどうかなと
思っていたら、案の定テーブルはすべて埋まっていて、カウンターに4人陣取って食事。
オーナー・シェフは、オークランドの「Oliveto」で活躍していた人とのことで、イタリアンな料理は、どれもまずまず。
ネイバーフッド・トラットリアらしく、ワインも手頃な料金のものばかり。一番高いもので1本75ドル。
私達は、リストの中間価格を取り、AltesinoRosso di Montalcino 04。可もなく不可もなく。
ワインと、ちょっとした前菜をカウンターで、というのが、ここを利用する時のベストなシチュエーションだろうと思う。
 
 200811 月某日

11月は結婚記念日のある月。とんでもないことに、私達夫婦は結婚式を挙げた日が何日だったのか覚えていない。1990年のサンクス・
ギビング・デー4連休の真ん中あたりだったことだけは確かなので、恐らく11月23日か24日なのだろう。
誕生日や記念日はどこかで食事をというのが、ここ数年のパターンであり、今回は、食べて飲んでしたあとで帰ってくるには少し遠い所を
選び、1泊2日の週末小旅行をすることにした。行き先は、サンフランシスコから北へ約1時間ほどのソノマ・コースト。
土曜の夜のディナー場所と、その夜の宿だけ予約して、あとは気ままなドライブ旅行。

朝9時過ぎに家を出発して、どこに行こうかと車の中で思案。いつでも行けると思っているうちに行けていない所として、
カリフォルニア・ミッションズ・ミュージアム」へ。カリフォルニアの歴史イコール、ミッション(伝道所)の歴史でもあり、
サンディエゴからダウンタウン・ソノマの間に、21のミッションがあるのだが、全ミッションのミニチュアが展示されている
のが、このミッション・ミュージアム。
Cline」ワイナリーの裏にひっそりとあるので、ここにそういうものがあることを知っている人が意外と少ない。

ローナート・パークの「Hana」で、ちらし寿司をランチとして食べる。ここのオーナーKenさんは、セント・ヘレナ「Go Fish」のパートナーでも
あられる。黒板に書かれてある「本日のスペシャル」が、どれも美味しそうで、こういう御寿司屋さんが家の近くにあったらなあ・・と思う。
 

 200811 月某日

(上の続き)101号線から12号線に入り、そのままずっと西へ。セバストポールの街を抜けて、しばらく
 走ると、Russian River Valley AVASonoma Coast AVAの境界線に着く。ほぼ境界線上、
 ソノマ・コースト側にオープンした「Freestone Winery」のゲストセンターに寄る。
 ナパ・ヴァレーの「ジョセフ・フェルプス」(aka インシグニア)が、ピノ・ノワールとシャルドネに専門特化
 して興したプロジェクト。
ワイナリー施設そのものは一般公開されていないが、このゲスト・センターで試飲ができるようになった。
(金・土・日のみオープン)
リビング・ルーム・スペースに置かれたソファや、大テーブル、どこに座っても良く、ゆっくり試飲ができる。
この日のテイスティングは全部で5種類。
Fogdog シャルドネ 06、 ピノ・ノワール・ロゼ 07、ピノ・ノワール 06
Ovation シャルドネ 06
Freestone ピノ・ノワール 06
Fogdog, Freestone については、当ゲストセンターが完成する前にジョセフ・フェルプスで試飲していたので、特に印象は変わらなかったが、
「こんな所で久しぶりにお会いしました」となったのが、オヴェーションのシャルドネだ。ずっとずっと前、ナパ・ヴァレーのフルーツで造られた
オヴェーションを飲んで以来、しばらく見かけなくなっていたワインだっただけに、少々びっくり。
フリーストーン・プロジョクトを開始するにあたり、ソノマコーストのフルーツを使ってのシャルドネとして復活させたそうだ。
相変わらず良いお値段だが、ふくよかで酸もキリっとした素敵なシャルドネである。
 
 200811 月某日

 フリーストーン・ワイナリーから12号線を西に行くと、すぐにボデガの街に出る。街と言っても、カフェと
 酒場が2・3固まってるだけの極小タウンだが、ここを訪れる人が少なくないのは、ヒッチコック監督
 映画「鳥」の舞台になった建物があるからだ。映画の中で学校だった建物は、実際もその昔、学校
 だったもので、現在は映画に因んだギフト・ショップになっている。そのすぐ隣にある教会も、
 映画に登場する。
この週末は、季節外れの陽気で、空は高く澄み渡り、風もほとんどないという絶好のお天気だっただけ
に、映画から感じ取られる寂しげで鬱々とした雰囲気はなかった。が、霧がかかる灰色の空を想像するのは難しいことではない。
 
 200811 月某日

 Tomales
という、これまた小さな街の宿にチェックイン。予約した時に、入り口ドアの暗証番号を言い
 渡されていた。遅くなってからのチェックインだとフロントがいない場合があるための番号だと思って
 いたが、午後3時の段階で、既に誰もいなかった。暗証番号でドアを開けて中に入ると、フロントデスク
 の上に、私の名前が書かれた封筒が置いてあり、その中の鍵で勝手に部屋に入ってね、ということだ。
 翌朝、朝食用の果物を準備する人と顔を合わせた以外、結局、チェックインからチェックアウトするまで、
 宿のどなたとも会わなかった。
 夕食は、海岸線マーシャルにある「Nick's Cove」で。レストラン・デザインでお馴染み・有名なPat
 Kuleto
氏が手がけた店で、昔からあった建物及び周囲一帯を買い取り、大改装させた。
 レストランだけでなく、コテージもオープン させている。
サンセットの時間に、ここの窓際席やテラスでバブルを頂くのがナイスだろうなあと想像し、ちょっと夕食には早いが、
午後5時の予約にした。
想像通り、サンセットの眺めは素敵で、グラスで頂いたシャンペンのお味も格別というものだ。
料理の方は、可もなく不可もなく。ウエイターの男性が結構なハンサムで、愛想も大変良かったのだが、
「気が」利かないタイプだった。もったいないことである。
 
 200811 月某日

 翌、日曜日も朝からものすごく良いお天気で、半袖でも良いくらいの陽気。これだと霧も出ていないだろう
 と思い、ポイント・レイズの灯台に行くことにした。ちょっとした岬になっている半島をゆっくりドライブして
 いくのだが、後半は実に見事に「何もない」、一帯が放牧地になっていて、
 この何もなさが妙に気に入ってしまった。牛の数はやたらに多く、皆さん(牛)、のんびりしている。
 灯台からちょっと手前の駐車場に車を停めて、とことこ灯台まで歩いていく。断崖を覆う草木の間を鹿が、
 これまたのんびり歩いている。
 灯台は、その断崖沿いに造られた急な階段を降りていった先にあるのだが、午前10時からのオープン。
 下調べなしに来てしまった私達は、ここに9時半に着いてしまい、結局、この階段の上り下りはできず
 だったが、でも、展望台からの太平洋の眺めは素晴らしかった。
12月中旬から2月にかけて、ここではアラスカから南下してくるクジラを見ることができるのだが、それにもちょっと早い。
ぼ〜〜っと、太平洋を眺めているだけで、気持ちが晴れ晴れしてくる。サンフランシスコから、ほんの一時間程度で、この「何もない」
雄大な手つかずの自然を愛でることができるのだ。
 
 200811 月某日

 午前中、灯台&太平洋の眺めを満喫して、再びセバストポール方面に戻り、午後12時半の予約をして
 おいた「Osmosis」で、酵素風呂&マッサージ。酵素風呂は初体験だったが、汗がこれでもかというくらい
 出て、そのあとのラッピング&クーリングの25分は熟睡してしまった。
 日本の酵素風呂を基本にしている「オスモシス」には、日本庭園があり、瞑想に耽る用のクッションあり。
 非常に静かで、その静けさが心を落ち着かせてくれるというものだ。
 庭の奥に設えられたパゴダでマッサージを受けることできるのだが、野外で裸でいても寒くない時期に再訪
 して、パゴダでのマッサージを受けてみたい。

「ああ気持ちよかった〜」と余韻に耽りながら、ここを出て車で走ること、ものの15分ほどで、車・人・建物の数の多い街中に出る。
灯台に通じる一本道、雄大な太平洋、音のない空間と、その街の様子のギャップが激しく、自分が今どこにいるのか、どこに行こうとして
いるのかが一瞬わからなくなる。(わかりたくなくなる) 素敵な週末だった。
 

 200811 月某日

 火曜の夜だけ、ご主人に子守を頼んで外出できる友人と、月に一度は話題のレストランで食事する
 ことになっているのだが、ここ数ヶ月、何やかやと忙しく、それができていなかった。
 この日、久しぶりにその友人と外食。10月末にオープンしたばかりの「Zinnia」@サンフランシスコ。
 当サイト「フード&スポット」で紹介した「Myth」が別オーナーの手に渡り、それとほぼ同時に同店を
 辞めたシェフ、Sean O'brien氏が新たに開いたレストランである。
 パスタとシーフード・メニューの一部に、アペタイザー・サイズとアントレ・サイズの選択肢があるところなど、
  Myth
時代の名残あり。
 二人で5品頼み、シェアして食べたが、「美味しいね」と気に入ったのは、チキン・ハッシュ、マッシュ
 ルームの上にポーチドされた地鶏卵が乗っかったアペタイザー(写真左上)と、
リガトーニ・パスタ、舞茸、フォアグラ・クリーム(写真右上)。
ワインは、まずグラスでシャンペンを頂き、そのあと赤をボトルでと思い、リストをつらつら眺めるに、カリフォルニアのものは
どれも飲んだことがあるものばかりで気が進まなかったので、珍しいところで、ドイツのピノ・ノワールを。
Robert Konig, Assmannshauser Hollenberg Fruhburgunder Spätlese Trocken 2006。
ピノ・ノワールというレディになりきれない一歩手前の女学生といった感じの味わい。
 
 200811 月某日

 上記「Zinnia」のあと、食後酒をもう一杯と、ほんの少し車を動かしてCoiのラウンジへ。
 誕生日祝いのディナーをここで取ってから、もう1年半近くたったのだ。(「フード&スポット」で紹介済み)
 またもや、シャンペン及びスパークリングをグラスで頼み、オイスターのアペタイザーと、チーズ・プレートを。
 このオイスターのディッシュが素晴らしく美しく、また素晴らしく美味しかった。プルップルのオイスターが、
 コンソメ(だろう)のジェルで包まれていて、目で愛でているだけで既に満足。
 食後酒をというだけで寄ったのに、グラス1杯20ドル以上するシャンペンを飲むし、オイスター食べるし、
 チーズまで頼んで、ここだけで一人50ドルも使ってしまった。何ということだ。
 
 200811 月某日

 今年のサンクスギビング・ホリデー連休は、11月27.28.29.30日だった。どこに行く予定もなく、
 久しぶりにのんびり家でくつろげる期間だったので、サンクスギビング・デーは張り切ってフルコースを
 作ってみた。
 ★スティームド・アスパラガス、アラスカン・キング・クラブ(蟹)肉のせ
 ★梨とブルーチーズのサラダ
 ★ロースト・チキン
 ★ソーセージ、リンゴ、クランベリー、ハーヴのスタッフィング
 ★パンプキン・バナナ・ムース・タルト

サンクスギビングならターキー(七面鳥)なのだが、身が淡白すぎるターキーよりも、たった4人のディナー
だし、チキンの小ぶりなものの方が良いと、主人からリクエストが入り、チキン丸焼きにした。
準備時間も入れて、たっぷり3時間かかった。
ワインは、白を1杯ずつ飲んで、残りは置いておいて、赤にカベルネ・ソーヴィニョンでも・・と思っていたが、
開けた白ワインが大層美味しく、これを1本開けてしまうことで終わった。
Domaine Paul Pillot , Chassagne Montrachet 1er Cru Clos St. Jean 06
フルーツの凝縮度、リッチさ、酸のエレガントさ、すべてが美しく調和した、トレビア〜ンな1本だった。
滅多に90ポイント以上をつけないことで有名な
Allen Meadows氏が、これに91ポイントつけたというのも、
うんうんうんと頷ける。このワインを、48ドルで買えたのはナイスだった。
立ちっ放しで料理して(当たり前だ)、おいしくワインもコースも頂いて、食洗機を回して後片付けしたら、すっかり
疲れてしまい、息子2人、主人の男どもに、一人15分ずつマッサージをやらせた。
 

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