2005年11月9日

                    雨季に入りました。先週末から週明けにかけて、雨が降ったり止んだり。
                    今日水曜日から週末にかけては、雨はない模様。
                    お恥ずかしいことに、我が家はダイニング・ルームの窓で雨漏りがするため、
                    ちょっと雨が激しくなると、窓枠ふもとにタオルを敷いて、タッパウエアを置いて
                    ポタポタ落ちてくる雨水を受けます。
                    専用タッパウエアを引っ張り出してきた時、「やれやれ、またこの季節ですかい」と
                    深くタメ息。

今週は、しばらくご無沙汰でした「２０ドル以下のカリフォルニア・ワイン　Vol.17」です。

                    Porter Creek
                    Carignane キャリニャン 2003
                    Angeli Vineyard, Old Vine   $18.00

                    ポーター・クリーク・ヴィンヤーズは、
                    Russian River Valleyの主要カントリー・
                    ロード、ウエストサイド・ロードにある、小さな
                    小さな家族経営ワイナリーです。

                    この地域にお客様をご案内する時は、
                    時間が許す限り、必ず立ち寄るように
                    している、私自身とても好きなワイナリーです。

                    何が素晴らしいって、ここのワインのお値段です。
                    ワイナリー創始者、ジョージ・デイビス氏のお孫さんであり、２代目アレックス・デイビス氏の
                    娘さんである、天使のように可愛いフィオーナちゃんの名前をつけた「Fiona Vineyard」の
                    ピノ・ノワールなど、その突出したアロマ、冷涼な土地の恩恵を受けた奥深いearthyさで、
                    う～～ん美味しい！となるワインですが、これが２８ドルです。

このあたりのちょっとしたピノ・ノワールだと、大抵４０ドルを越えることを考えますと、
とてもリーズナブル。

                    そして、このキャリニャン。
                    主に、ローヌ系赤ワインのブレンド品種として使われるキャリニャン。
                    「オールド・ヴァイン」とありますが、正確に何年の樹齢なのか、誰にもわかっていません。
                    畑の現オーナーは、５０年前に購入したそうですが、その時既に植わっていたのですから、
                    どうなのでしょう、少なくとも５５歳以上ではあるかと思います。

                    いまどき、キャリニャンだけでヴァラエタル・ワインを出すなんてことをやっているのは、
                    しかも単なるジャグ・ワインのレベルでない、しっかりしたクオリティを提供しているなんて
                    ワイナリーは、カリフォルニアでも数えるほどしかありません。

                    こういう恵まれない（？）品種に愛着を持ってしまうクセが、私にはあるようで、
                    以前、「あれこれ」の「テイスティング・イベント０４」でも、「リヴァー・ラン・ヴィントナーズ」で
                    そういうことを書きました。

                    ジャグ・ワインのブレンド用品種として認知されているキャリニャンですから、
                    安くて当たり前なのでしょうが、ポーター・クリークのこれが１８ドルというのは、
                    まさに適正価格だという気がします。

                    タンニン柔らかめながら、ハーブ系の
                    スパイス風味がして、それでいてほんの少し
                    可愛らしい甘さがあるワインです。
                    こういうワインには、野性味のある食べ物が
                    合います。
                    ポーク・ショルダー肉塊りの紅茶煮は、じっくり
                    弱火で煮たあと、ウスター・ソース、
                    粒マスタード、ハチミツ、たっぷりの胡椒を
                    混ぜたソースを全体にかけて、味を馴染ま
                    せます。
                    付け合せには、バターナッツ・スクアッシュと
                    芽キャベツのローストを。
                    ブラウン・シュガーを少し振りかけて、セージ
                    を散らして、オリーヴ・オイルであえてローストします。

ハーヴの香り、ほんの少しの甘さが、キャリニャンの性格と良く合って、
とても美味しく頂きました。

バクバク食べて、ワインも大方飲んでしまってから、慌てて写真を撮ったので、
見事に手元ブレまくり。

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