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2009年10月28日
あれよあれよという間に、10月も終わりに近づいてきました。 今週の「あれこれ」は、なんちゃってブログ「こんなもの食べてます飲んでます」9・10月分をお届けします。 |
2009年 9月某日 |
週に1〜2回は、魚又はシーフードをメイン・ディッシュにするのだが、この週は Cod (鱈)がセールになっていたので、これを 調理。テレビをつけたら、「Food Network」チャンネルで、丁度白身魚を使う料理が流れていたので、ほぼ同じように作って みた。が、およそ2ヶ月もたってしまった今となっては、どういうレセピだったか、まるで覚えていない。 覚えておかなくても良いことについては、本当に忘れるのが早くなった。恐ろしいのは、覚えておかなくちゃいけないことまで 忘れるのが早くなってきたことだ。もっと恐ろしいのは、「覚えておかなきゃ」と思ったのが何だったのか、そのこと自体 忘れてしまっていることだ。 余っていたエビを使ったエビ・ピラフと、シーズンのとうもろこしを茹でたものを添えて。 ワインは、オレゴン州で買ってきた Penner-Ash のリースリングを早速開けて飲む。ワイナリーでテイストした時より、 甘く感じた。 |
2009年 9月某日 |
毎年9月は、庭のリンゴが枝もたわわに実る時期。 ほうっておくと、夜にラクーンやらリスやらがやってきて食べてしまう。 そんなに甘くないリンゴなので、アップル・パイにするのが最適なのだろうが、仕事も忙しくて、 デザート作りをのんびりやっている心の余裕、時間の余裕がなかった。 だから代わりに、今年はせっせとアップルソースを食卓に載せるようにした。 フライパンにバターを溶かし、皮を剥いて乱切りにしたリンゴをソテーし、水、砂糖、レモン汁、塩を加えて、 25分ほど煮込む。 リンゴが柔らかくなったら、軽くマッシュして出来上がり。この日は、「揚げない」フライド・チキンに添えて。 9月だけで、4回くらいアップルソースが登場したと思う。一番合うのは、やはりポーク・チョップか。 |
2009年 9月某日 |
ビーフが高くなってきているので、ポークの出番が増える。同じ量のステーキを食べても、牛肉より豚肉の方が お腹にド〜ンと来ないような気がする。 正確なことは知らないが、牛肉と豚肉では含まれる脂肪の「質」が違うようで、それが満腹具合に影響するのだろう。 で、ポーク・チョップ。カイエン・ペッパーをたっぷり振りかけて焼きつつも、ほんの少しのハニーとバルサミコ酢で ディグレースさせたソースをかけて頂く。ペンネ・パスタのサラダをサイドに。 ワインは、Unti の Benchland Syrah 2004。がっつりポーク・チョップには、がっつりなシラーが良く合う。 |
2009年 9月某日 |
オークランドはジャック・ロンドン・スクエアに新しくオープンした店「Bocanova」。オープンしてまだ 間もないし、店内広そうだから予約なしでも大丈夫だろうと、主人と二人で行ってみたのだが甘かった。 土曜の夜ということもあり、予約で満杯とのこと。予約を取らないオープンキッチン前のカウンター席で 良いですよと申し出て、着席。 オーナー・シェフ自ら腕を振るう「こじんまり」したレストランと違って、このくらいのサイズの店になると、 大勢のライン・シェフが決められた役目を黙々とこなすのが主体となるわけで、メニューへの想像力・ 期待感が、だんだんと薄れていってしまう。オープン・キッチン前にカウンター席を設けるのは、 非常にリスキーなことであると実感。 写真(左)は、Hamachi の Ceviche。可もなく不可もなく。他のディッシュも、おしなべて 「可もなく不可もなく」。 むしろ、当店のデザートが私は素敵だと思った。 主人はフラン(日本で言うプリン)、私はブレッド・プディングを注文したのだが、袋に入ったフランというプレゼンテーションがキュートではないか。 |
2009年 9月某日 |
「ワインカントリー日本語ガイド」のお客様をお連れして、久しぶりに Russian River Valleyにある「Hook & Ladder」 ワイナリーへ。 出てくるわ出てくるわ、全部で10種類のワインがテイスティングとして出された。(VISA Signature カードを持っていると、 2名分までテイスティングが無料になる)。 そして、このワイナリーの凄いところは、その価格。一番高いワインが、リザーヴ・ピノ・ノワールで35ドル。 あとは、大半、赤が20ドル代で、白が10ドル代。 高級ワインの味わいは「ない」けれど、家で食事と一緒に楽しむ分には充分なクオリティだと思う。 |
2009年 9月某日 |
上のお客様とランチ@「Willi's Seafood & Raw Bar 」。 1年ほど前からメニューに登場した「雲丹と小ホタテのパスタ」。 一般的には、「Sea Urchin」と呼ばれている雲丹だが、この店では「Uni 」とそのまま使っている。 家で作ると、どうしても「雲丹くささ」が残ってしまうのだが、ここの雲丹パスタは、雲丹の風味はあるものの、 その雲丹くささがまったくない。 かなり長い時間、塩水に浸けているのか、或いは何らかのソースが強いのか・・・。 色が薄いので、生クリームもたっぷり使われているのかもしれない。 ウスター・ソースか、アメリカのステーキ・ソース、BBQソースが使われているような気がした。今度、やってみよう。 |
2009年 9月某日 |
引き続き、上のお客様とこの日は、カリストガの「Solage」リゾート内レストラン「Solbar」でランチ。ナパ・ヴァレーの 南半分で一日を過ごす日程だと、なかなかカリストガ(ヴァレーの北端)までランチに来ることができないのだが、 ハウエル・マウンテン、スプリング・マウンテンあたりのワイナリー巡りが日程に入ると、ここでのランチが可能になる。 今のところ、ナパ・ヴァレー北部では、この「Solbar」が私の一番の「お気に入り」である。 地元産のフレッシュなオーガニック素材を使っている・・というのは、今や北カリフォルニアでは繁盛する店の「お約束」になっているが、 例えばサラダにしても、ここのドレッシングは「目からウロコ」状態になるのが嬉しい。 インディアン・サマーの日が続く9月のこの日、まだエアルーム・トマトがふるふる美味しかったので、それを注文。 ピクルド・オニオンはあくまでも繊細、クリーム・チーズ(だと思われる)に香り豊かなパン粉が絡められていて、ヘアルーム・トマトの酸味と 甘みをうまく引き立てている。エアルーム・トマトと言えば、フレッシュ・モッツエレラとバジルという「定番」から外れて、これは素晴らしい 一品だった。写真は、一眼レフ・カメラをお持ちだったお客様が撮られたもの。お借りしました、Oさん。 |
2009年 9月某日 |
今年は、日本で「シルバー・ウイーク」なる期間があったため、9月18日から10日間ほど、ワインカン トリーに出ずっぱりだった。9月に入って、インディアン・サマーの毎日だったので、ぶどうも糖度を ぐんぐん上げ、シルバー・ウイークの期間に収穫・ワイナリーへの運び入れがタイミングよく合致した ワイナリーもあった。 写真(右)は、Shafer での収穫フルーツ選り分け(sorting)作業の様子。画面中央上には、当ワイナ リーのワインメーカー、Elias Fernandez さんが見える。 このSorting 作業は、ハタから見ているよりずっとずっと「キツい」仕事である。特に、振動するコンベヤーを使用している 所でコレをやると、ちょっとした車酔いのような状態になるのだ。車酔い状態も、2日・3日と続くと、すっかり慣れてしまう のではあるが、一日に何時間もやれるような仕事ではない。 |
2009年 9月某日 |
ナパ・エクスポ・グラウンドで行なわれた日本版映画「サイドウエイズ」のワールド・プレミアを観に行く。 上映の前には、映画に登場するワイナリーのワインが飲めるレセプションが行なわれると聞いていたのだが、 それはパスして、近所のOxbow Market に入っている「Taylor's Refresher」で腹ごしらえ。 テキサス・バーガーを注文し、主人と二人でフライド・カラマリをシェア。ワインは、グラスでメルローを。 オリジナルの「サイドウエイズ」をご覧になった方には、この私のワイン選択に「ニヤリ」として頂けるであろう。 |
2009年 10月某日 |
即席クロゼット・セラーに収まりきらないワインが、リビング・ルームの床を占領し始めた。こうなったら、どんどんセラーの 中のワインを飲んでいかないといけない。とは言え、普段は夫婦二人でディナーに合わせて軽く飲む程度なので、 2晩〜3晩でやっと1本空になるペース。 この日は、ビーフ・ショートリブのマーマレード煮込みを作った。ショート・リブは、下茹でをするのでなく、しっかりと 全面を焼く。これにマーマレードと醤油、水を足して煮込むのだ。途中、ゆで卵を放り込むと、これも美味しい。 ワインは、Melka CJ カベルネ・ソーヴィニョン、ナパ・ヴァレー 2004。さすがに「良く出来ているなあ」と感じるカベルネ。 今をときめくワインメーカー&コンサルタントであるフィリップ・メルカ氏が手がけるワインの中で、このCJは最も安価な ものの一つなのだが、それでも、45ドルもする。 ほんの15年ほど前であれば、このクラスのワインは25ドルくらいで買えていたはずだ。やれやれ。 |
2009年 10月某日 |
ビジネス・ランチでウォルナッツ・クリークの「Va de Vi」。ここのオーナーが、サンフランシスコ・プレシディオ内に 「Pres a VI」という別店を出していたのだが、場所が良くなかったのか、この不景気の波に飲み込まれたのか、 半年ほど前に閉店してしまった。それでも、オリジナルの「Va de Vi」は、相変わらず繁盛しているようだ。 タパス風小皿料理とワインの組み合わせが売りなので、本来なら夕方以降に使い勝手が良い店なのだろうが、 構わず昼間っから飲むのである。 ビジネス・ランチの相手がワイン好きだったので、この店をミーティングの場所に選んだのだが、半年ぶりに会った そのジェントルマンは、ダイエット敢行中とのことで、おつきあいでグラス・ワインを注文したものの、ほんの二口ほど 飲んだだけで、あとは残しておられた。残念なことである。 |
2009年 10月某日 |
主人の仕事先関係者が、ヴァケーションでベイエリアに来られていた。大のワイン好きとのことで、同席を求められ、 ホイホイと出かけていく。ディナー@「Farallon」。 折りしも、街中出席者で埋め尽くされる「オラクル・ワールド・コンベンション」の直前ということもあり、店内は、IT関連 お勤めらしき老若男女が散見された。 ワイン好きだが、カリフォルニア・ワインについてはあまり知らないというゲストのために、ナイスなワインを1本持参してと 主人に言われ、シーフード主体の店であることはわかっていながら、敢えて、白でもなくピノ・ノワールでもなく、 ナパ・ヴァレーのカベルネ・ソーヴィニョンを持っていった。Favia、カベルネ・ソーヴィニョン、ナパ・ヴァレー2005。 Favia が出すカベルネは、この2005が初ヴィンテージ。たった60数ケースしか生産されていないもので120ドル(!) オイスターと前菜を、ロゼ・スパークリング(Roederer)で堪能し、メインには持ち込みワインに合わせて、 Sonoma Rabbit Loinを選択。素晴らしいマッチングだった。ワインも、その値段にふさわしい、飽きることのない立派なものだった。 (しかし、ファラロンのメニューは、ちょっと怖気づくくらい高い) |
2009年 10月某日 |
上記ファラロンではデザートは取らず、近くのワイン・バーへ場所を移したのだが、あいにくそこは満席。 で、これまた近くのJW Mariott ホテル内にある「Level III」へ。 甘いものはもうお腹に入らなさそうだったので、Mixed Nuts $6 とチーズ・セレクション5種 $15を注文して、 Newton のシャルドネを飲む。(まだ飲む) ホテル内のバー&レストランだし、ナッツの盛り合わせとかチーズの盛り合わせも、ちょこっとだけ出てくるのだろうなと 思っていたら、ご覧のボリューム。大人4人でもってしても、ディナーのあとでは食べきれない。 この2種で、ディナーにしてしまっても問題ないではないか。 午後4時から7時まで「ハッピー・アワー」をやっているとのことなので、次回は、それを狙って来てみようと思う。 |
2009年 10月某日 |
日本の某女性雑誌の取材班向け、ローカル・コーディネータを仰せつかり、10月初旬・中旬は、この 仕事に(ほぼ)かかりっきりになった。バークレーとサンフランシスコの紹介、見開き2ページずつで、 バークレーの「食」関連では、「Cafe Fanny」と「Chez Panisse」が外せない。 「カフェ・ファニー」で私が好きなのは、平日なら午前11時までしかサーヴされない「卵」の入った ディッシュだ。特に、半熟たまごがナイス。 写真は、左がポーチド・エッグとプロシュート・ディ・パルマ、右が Buck Wheat(ソバ粉)クレープ with フルーツ& オーガニック・ヨーグルト。 カメラマン、ライターさん達は朝食を既にホテルで取られており、まったくお腹が空いていないとのことで、私は遠慮なく、 これらを試食させてもらった。一通り撮影が終わったあとだと、暖かいものも冷めてしまい、本来の美味しさが損なわれる のだが、それでもやっぱり美味しい。 |
2009年 10月某日 |
「シェ・パニース」では、ディナー・タイムが始まる前に、取材・撮影の時間を取り、当店の元シェフであり、 現ジェネラル・マネージャーのJennifer Shermanさんに大変お世話になった。夜、再び訪れ、ディナー。 毎日メニューが変わるプリ・フィックスなので、その日のコースを拝見し、それぞれのディッシュに合う だろうと思われるワインを、僭越ながらチョイスさせて頂く。 前菜、ホームメイド・ラビット肉パテと新鮮野菜には、(仏)Domaine Tempier Bandol ロゼ2008、 コーン、ロースト・パプリカ、ほうれん草の3色スープには、ICI/LA-BAS シャルドネ”Victoria” Anderson Valley, Elke Vineyard 2006、 ソノマ・ダックのアントレには、(オレゴン)Ken Write Cellars ピノ・ノワール Canary Hill Vineyard, Eola-Amity 2007。 シェ・パニースの料理は、いつもながら、心洗われるというかハートフルなもので、「大地の惠みに心から感謝」という気持ちで一杯になる。 選んだワインは、いづれも料理を凌駕することなく、きれいにマッチングした。取材班の皆さんに大層喜んでもらえたことが、何より嬉しかった。 |
2009年 10月某日 |
今回の取材対象は、ヘルシー、オーガニック、グリーン(エコ)がキー・ワードになっているものであり、 従って、バーだとかラウンジだとかは本来なら対象外なのだが、サンフランシスコという街に来て、 カリフォルニア・ワインを避けて通るわけにはいかぬだろうと勝手に判断し、 ワイン・バー「Press Club」を取材先に入れてもらった。 店内は大変スリーク&クール。金曜日だったこともあるかと思うが、午後5時の開店後、6時に近くなると、どんどん人が入ってきて、まずまず盛況の様子。 ナパ・ソノマの6つのワイナリーがテイスティング・バーを設置しているのだが、訪れる客は、そちらの方にはあまり立ち寄らず、奥のバー& ラウンジに行って、くつろいでいる。 「撮影に必要なワインは、この人に何なりとリクエストしてください」と紹介された、バーカウンターの男性。見たことあるなあ、この人、 どこかで会ってるかもなあ・・と、ぼんやり思っていたら、向こうも「どこかで会ってますね、私たち」と。 ワインが絡む出会いと言えば・・で、二人ともほぼ同時に思い出した。「Crushpad」で、会ってる! 私がクラッシュパッドでワインを造っていた頃、確か2年目に彼がアシスタント・ワインメーカーとして参加し始めたのだ。 東海岸出身の、言葉少ない、滅多に笑顔も見せない、クールな青年という当時の印象が、くっきりと思い出された。 これで、ここ「プレス・クラブ」に行く理由ができたというものだ。 |
2009年 10月某日 |
取材班が帰国し、ホッと一息ついた日の夕食。シーズニングをまぶしてオーヴンに放り込むだけで出来上がりのチキン・ ウイングに、ビーツ、コーン、枝豆をルッコラと一緒に、カッテージ・チーズ、ルコッタ・チーズ、レモン汁で和えたサラダ。 ワインは、オレゴン産「O'Reilly's」のピノ・ノワール2007。 O'Reilly's は、「Owen Roe Winery」の安価ライン。安価ライン(セカンドとも呼ばれる)とは言っても、30ドル、40ドルを 越えるのが昨今の事情であるが、何と、このピノ・ノワールは15ドル。 ピノ・ノワールで20ドル以下を見つけるのは至難の業であり、あったとしても、やたら甘ったるく、いかにも「10ドル台」の ピノ・ノワールだと落胆させられてきた者としては、このオリリーズのピノ・ノワールは、嬉しい発見である。ナイス。 |
2009年 10月某日 |
ナパにご宿泊のお客様をお連れして、「Ubuntu」でディナー。「野菜中心の店」とご紹介すると、 「ベジタリアンのレストランはどうも・・」と敬遠されてしまうことが多いのだが、ウブンテュは決して 「ベジタリアン・レストラン」ではない。「野菜を主体にした」レストランなのだ。 野菜中心だから、ひと皿のサイズが比較的小さく、結構な量を食べても「もうお腹いっぱいで何も 入らない」状態にならない。 カベルネ・ソーヴィニョンが最大のセールス・ポイントであるナパ・ヴァレーにおいて、どーんとした肉料理なしの店が、果たしてやっていける のだろうかと、当初は誰もが疑問を持っていたものだが、シェフ Jeremy Fox 氏の腕の確かさが、そんな心配を吹き飛ばしたわけである。 とにかく、どのディッシュも、細かく気を配って盛り付けられている様子が想像できる、素敵な作品だ。 量がほどほどなので、ワインもそんなに消費できない。こういうお店こそ、もっと「ハーフ・ボトル」のラインアップを充実させれば良いのに、と、 それだけが唯一の「意見」。 |