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2009年03月04日
1月の渇水状況が遠い昔の話のようになり、2月5日あたりから、降るわ降るわ、雨の毎日です。
今週の「あれこれ」は、なんちゃってブログ「こんなもの食べてます飲んでます」の1・2月分をお届けします。 |
2009年 1月某日 |
年明け早々(1月2日)、「ワインカントリー日本語ガイド」のリピーター、女性お二方のご案内。 リクエストを受けて、片道2時間半かけてPisoniへ。今回は、ゲアリー・ピゾーニさんのご自宅 でのテイスティングとなる。1年半ほど前に、カナダに住まわれていた素敵な女性と再婚されて いたゲアリーさん。年末年始を近隣のリゾートで過ごされたあと、私達とのアポイントのために 自宅に戻ってこられた様子で、こちらは大変恐縮してしまう。それでも、奥様のマーグレットさんは、荷物を置いて、さささっとチーズ&サラミ・プレートを用意してくださるし、ゲアリーさんは 「どうだい、この寝室。大改造したんだ、彼女のために。わっはっは。」と、自宅内ツアーをしてくださるし、ワインもポンポン開けてくださるし、興が乗って、地下のセラーに移動して、また飲むわ、食べるわ、おしゃべりするわ・・・。 大歓待の中、ワインをスピットするわけにも行かず、私は運転があるので、それでもかなり抑えていたが、お客様の女性二人は、ここでの2時間ほどで相当酔っ払ったと思われる。ピゾーニのあとカレラにも寄ったのだが、朦朧としていただろう。 カレラのテイスティング・ルームの女性が、我々を見て、「もう相当お疲れのようね。どこに行ってきたの?」とチクリ。 ジョシュ・ジェンセン氏も出てこられ、3ショット写真を撮ってさしあげることだけは忘れずに。 |
2009年 1月某日 |
ピゾーニさん宅に我々がお邪魔した時、ゲアリーさんの友人で、チーズ・ショップのオーナーをしておられる男性 (以前にお会いしたことあり)がやってこられ、一緒に盛り上がった。地下セラーでは、埃をかぶったボトルを、 ゲアリーさんが引っ張り出してこられた。White Barn Vineyard, Red, 1993。 この、現チーズショップ・オーナーも、その昔はワインを造っておられ、ピゾーニ・ヴィンヤードのフルーツで造ったと いう興味深い一本。1993年ヴィンテージで、しかも、ラベルに「Pisoni Petrus」という、と〜〜んでもない名前を つけておられる。ご本人を前にして笑ってはいけないので、「これは貴重な1本ですね。いただきます。」と言って 頂戴した。テイストについては、ノーコメントとしたい。 |
2009年 1月某日 |
新年初のランチ・アポイントは、ジャパン・センター近くの「Bushi-tei」で。去年夏頃からだった か、ランチも始めた当店だが、年明け早々の平日だったせいもあるのか、店内、女性二人組と 我々2人のみ。グラスで、甲州を注文したら、ちゃんとボトルごと持ってきてくださり、 テイスティングもさせてくださった。ナイス。 サーディンのフィレが乗っかったサラダは、「シェアします」と言っておいたため、二人分にわけて 盛り付けてくださり、これもナイス。 どのディッシュにも、ホームメイドというグリル・ブレッドが敷かれてあり、とんかつ風ディッシュを頼んだ私には、 これが少々ヘビー。 店内雰囲気がとても良いので、ビジネス・ランチには大変重宝する。 |
2009年 1月某日 |
我が家では、2週間に一度くらいのペースで、ステーキを食す。ステーキには、リブアイが一番と思っているのだが、最近なかなか、この部位が高い。食べたい時期と、セールのタイミングがうまく合えば良いのだが、ここのところ 合致しない。仕方なく、Top Loin とか、サーロインとかで妥協するのだが、ちょっと固いと思われたら、オリーヴ オイルでマリネしておけば良いわけで、あとは焼き方の問題だ。 ゴルゴンゾーラ・ソースをかけてみたのだが、匂いがキツすぎた感あり。匂いの強くないゴート・チーズの方が 無難かも。 ワインは、MacPhail のカベルネ・ソーヴィニョン、Justice Family Vineyard 04。ピノ・ノワールで有名な マクフェイルが、「ちょっと」手を出してみたカベルネ。あと2年は寝かせておいても良かったかと思うくらい、 強烈、パワフルなカベルネだった。 |
2009年 1月某日 |
ナパの「Back Room Wines」は、個人的に好きなワイン・ショップで、昨年、より広いスペースに移転。 昨今の不況状況の中、変わらず繁盛しておられる様子で何より。年末に訪れた際、20ドル前後の面白そうな 白3本を買っておいた。オーナーのダンさんいわく、「面白いチョイスだね。これはウルトラ・ドライ、これは中間、 これは甘めだよ。」とのこと。 そのうちの1本は、「20ドル以下のカリフォルニア・ワインVol.36」 で紹介したもの。 この日は、とにかく野菜をいつもよりいっぱい食べたい気分だったので、グリル・チキンを乗せたシーザー・サラダを ドス〜ンと作り、あとは、シーフード・ガンボ(スープ)を。 合わせたのは、上記3本の中の「甘め」と言われた、Jules Melange, Vin Blanc, Napa Valley 07。 シャルドネ44%、ソーヴィニョン・ブラン42%、セミヨン14%。 生産量135ケース。 甘さが程よく、酸もしっかりしているので、大変飲みやすい。 サラダ&スープというシンプル・ディナーだったのに、するするっと1本空いた。 |
2009年 1月某日 |
マックフェイルでのオープン・ハウスに行った帰り、フリーウエイ101号線を走るたびに目に入り、気にかかって いたKastania に寄る。フクロウの絵がエンボッシングされたボトルを覚えていたからだ。 ペタルマの街からちょっと南に位置するのだが、このあたりでもAVAは「ソノマ・コースト」になっており、いかにこの 「ソノマ・コースト」AVAが広範囲に渡っているかがわかる。 テイスティング・ルームは、オーナーご夫妻、Hoot & Linda Smithさんにより、週末だけ開けている。 前にいたビジターが帰り、私達だけになったので、何やかやと色々会話していたら、現在のワインメーカーが、Arista の LeslieSisneros さんだと知る。それならば、今後更にクオリティ向上に期待が持てそうだ。2006ヴィンテージを試飲したが、 ピノ・ノワールよりも、カベルネ・ソーヴィニョンとカベルネ・フランのブレンドが、より印象的だった。 |
2009年 1月某日 |
近所のちょっとしたモールの中にあったファミリー経営のメキシカン・レストランが閉店して、そのあとにイーストベイ 地区のメキシカン・レストラン・チェーン「La Piñata」がオープン。バーをしつらえ、店内を全体に賑やかに明るく 改装。さほど大掛かりに変えた感じでもないのに、人気・知名度のある店名になった途端、客数がどっと増えた。 前の店では、オーナーのおじさんと、その妹さんが穏やかで、人柄の良い方達で、うちの息子たちとスパニッシュの練習をしてくれたりして、ちょくちょく食事していただけに、複雑な心境。そのおじさんが、新しい店で、一ウエイター として働いているのを見つけ、う〜ん・・と唸る。 前の店でなかったメニューをと思い、スナッパーの唐揚げプレートを注文。揚げられた切り身が2〜3出てくるのかと思っていたら、 ド〜ンとこれだった。魚を見て「ギョ」とは、このことだろう。ところが、これが案外イケたのだ。完食。 グラスワインのリストにRodney Strong のピノ・ノワール、Russian River Valleyがあったので、それを注文したのだが、 若いウエイターがテーブルに戻ってきて、「You want Pinot Noir ? or Russian River ?」と聞いてきた。意味がわからない。 察するに、Rodney Strongという注文だけ頭に入れてバーに通したところ、バーの人から「Rodney Strongのカベルネか? ピノ・ノワールか?」と聞かれ、カベルネもピノも知らないウエイターは、メニューを見直して、上のような質問を搾り出してきたのだろう。 気の毒なので、とりあえず、「ピノ・ノワールを」とだけ返した。 |
2009年 1月某日 |
オバマ新大統領就任式の日は、朝からず〜〜っとテレビをつけっぱなしで中継を観ていた。 オバマ大統領は、ワイン愛好家でもあり、シカゴのご自宅には1000本のセラーがあるとのこと。すごい。 恐れ多いことに(?)、オバマさんと私は同い年である。同い年の人が、アメリカ合衆国の大統領になっちゃった のだ。若い! 背が高くて、お腹も出ていなくて、スラっと格好の良いオバマさんは、毎朝45分のエクスサイズを欠かさない そうで、そのあたりの意志の強さも、凄いなあと思う。 これからの激務を経て、4年後も、颯爽とした若々しいクールな様相でいて頂きたいものだ。 |
2009年 1月某日 |
1月末に、トラベル・ショーに出席するべく、オレゴン州ポートランドに行った。サンフランシスコから北、オレゴン州や ワシントン州へのルートは、高く美しい山々が見られるので、私は好きだ。雨と寒さを覚悟して行ったが、雨ではなく 濃霧に迎えられ、飛行機の窓から見る景色も、雲海そのもの。で、私の乗った機体は、どこかに故障があったらしく、 濃霧の中を降りてタッチダウンできずに、ぐい〜んと機体を再上昇させたあと、シアトルまで飛んで着陸してしまった。 幸い、すぐに別の機体がやってきて、1時間後にはポートランドへ戻った。やれやれ。 |
2009年 1月某日 |
商談会の翌日は、一日セールス・コール。ポートランド市内から、レンタカーで南西方向45分くらい走って Newbergという街まで。何の予備知識もなく99号線を走っていたら、ポツポツとワイナリーのサイン。 ああ、そうか、このあたりはYamhill Countyの入り口なのだなと、その時になって気づく。 アポイントとアポイントの間を余裕見て開けておいたので、その時間を利用して、2軒立ち寄ってみた。 1軒目は、Rex Hill 。比較的手頃な料金のオレゴン・ピノノワール生産者として、カリフォルニアでもよく見かける。 特に「これは!」と唸るようなワインは試飲に出てこなかったが、折角なので1本買う。テイスティング・ルームには、センサリー・ テーブルというのが設置されていて、樽の上に丸いガラス・テーブルを置いて、そこにワインから感じ取れる香りの「もと」が 並べられていた。色もきれいで、見ていて楽しい。 2軒目は、Ponzi。ここの設立者ディック・ポンズィ氏は、シリコン・バレーで会社を興した方で、1969年に オレゴンに移ってこられている。現在は、ディックさんの娘さんルイーザさんがワインメーカーとして引き継いで おられる。その昔、オレゴン・ピノ・ノワールを集中的に飲んでいた頃、ここのワインもよく飲んでいたので、 「そうか、こういう所だったのかあ」とちょっと感慨に耽ってしまう。 テイスティング担当のお兄さんが、本当に気の優しい、親切な人で、北カリフォルニアで ワイン・カントリー・コーディネーターをやっていると言うと、テイスティング・メニューは 気にしなくて良いからと、あれやこれや出してくださった。私一人で彼を独占したいた状態も、20分後くらいに、 どやどやと8名くらいのグループが入ってきて、私は端の方に移動。彼がしきりに、「ごめんね、ごめんね、 次は何飲む?」と気を遣ってくれるのが申し訳なかった。ナパでは、こんなの日常茶飯事ですよとは言えず。 ここで何より関心を惹いたのが、ヴィンヤードの木に張りついた苔。 こんな苔の生えたヴァイン、北カリフォルニアでは見たことがない。 |
2009年 2月某日 |
ビジネス・ランチ@サンフランシスコのSpruce。中心から離れている、いわゆる「ネイバーフッ ド・レストラン」なのだが、高級住宅地パシフィック・ハイツのお膝元にあるためか、ランチだと いうのに、周りはきれいにパシっと着飾った紳士淑女。 平日の昼間にゆっくりランチを取る時間的・経済的余裕のある、50~60代の女性が8割方 占めていた。高らかな笑い声なども聞かれず、極めて静か。 こういう空間がまだあったのだなあと感慨しきり。 ちゃんとしたレストランだけあって、ここも、グラスワインを注文すると、ボトルごと持ってきて、 まずテイスティングをさせてくれる。 冬の根菜と言えばビーツ。このビーツを使ったサラダを、同席者とシェア。写真は、一人分に盛られたもの。 舌平目のディッシュは、香りよくソテーされてあり、注文したヴィオニエと良く合っていた。 デザートも美味しそうだったのだが、そこまではたどり着けず、残念。 バー・カウンターもしっかり長く、分厚いリストのあるワインだけでなく、カクテル類、ハード・リカー類も 楽しめそうである。 こういう店が、家から歩いていける所にあったら素敵だよなあ・・・と思う。 |
2009年 2月某日 |
ワインカントリー日本語ガイドのお客様をお連れして、Auberge Du Soleil でランチ。少々肌寒い日で、 テラスに着席すると、店の人が、頭上のヒーターをつけてくださったのだが、これが思いのほか熱く、ほんの10分 ほどで切ってもらう。 シュラムズバーグのスパークリング、ハーフボトルを注文して、のどかにお食事。 頼んだことがないものを注文してみようと、Monterey Bay Squid Salad。イカの身の部分もゲソの部分も、 ふんだんに使われていて、ひよこ豆と、ロースト・ペッパー、オリーヴとの組み合わせが絶妙。 スパークリングが、きれいに喉を通っていく感じ。 |
2009年 2月某日 |
雑誌をパラパラ見ていると、それが料理関連の雑誌ではなくても、時々「作ってみようか」と思わせられるレセピが 載っていたりする。 日本の女性誌に載っていた「スペアリブ肉じゃが」。薄切り肉ではなく、スペアリブをど〜ん、キャベツを半個 丸ごとど〜ん、閉じたままのあさりをど〜ん、じゃがいも、ど〜ん、アンチョビ、ちょろっと、で、煮込むだけ。 スペアリブがなかったので、ショート・リブを投入。お肉と魚介類の両方から出てくるエキスが、スープのボディを 作ってくれる。とても良い。これから冬の定番としたい。 合わせたのは、クリスマス・プレゼントとして主人が取引先から頂戴した、Fairchild, カベルネ・ソーヴィニョン05。 こんな高いワインを頂いて大丈夫なの?と心配したくらい、良いお値段のカベルネである。 ヴィンヤード・マネージャーが、Jim Barbour氏、コンサルティング・ワインメーカーが、Paul Hobbs氏とくれば、 そりゃあ高くつくだろうというものだ。 そして、これがまた、実に素晴らしいカベルネだった。ダークチェリー、ダーク・ベリー、そして杉の木のフレーバー。 合間に、チョコレート。とてもエレガントで、うっとりしながら飲み進めた。 |
2009年 2月某日 |
日本から出張中のワイン仲間を招いて、我が家でパーティ。 メニューは、地元ワイン仲間S持参の、メキシカン・シェヴィチェ、かきあげ風フィッシュ ボール、 私からは、リンゴ・ぶどう・mache のサラダ、ショート・リブのマーマレード煮込み、 チキン・マルサラ。 ワインは、 Paul Pillot, Chassagne-Monrachet, 1er Cru Clos Saint Jean 06 Pelerin, Les Tournesols 07 Etude, Heirloom, Pinot Noir 04, Broman, Cabernet Sauvignon, Reserve, Napa Valley 01 Ponzi, Pinot Noir, Reserve, Willamette Valley 06 ペレリンは、ピノ・ノワールは何度か飲んだことがあるが、この白ブレンドは初めて。ルーサンヌが主流を占め、ほんの少し、 ヴィオニエとシャルドネがブレンドされているとのこと。フルーティーで、かつ、どっしり。熟れた梨のフレーバーの間から、 リンゴの風味もして、作ったサラダと良くマッチしたと思う。 エチュードのエアルームは、「さすが」の一言。今現在、ピノ・ノワールは07年ものが市場の中心になっているので、04年ものは 「ちょっと前のもの」という耳障りになるが、昨年、2005年ヴィンテージのエアルームを試飲した時、そのタンニンのパワフルさに のけぞってしまったことからも察せられるように、このワインは、ある程度寝かせておかないと、その素晴らしさがわかりにくい。 本当はデザート・ワインまで出したかったのだが、またいつものように、そこまで辿りつけず。 |