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2009年07月01日

薄ら肌寒い日が続いた6月も、後半になってからようやく「夏」らしい感じになりました。6月の最終・週末には、熱波到来。
寒がりの私も、やっと靴下を履かず、裸足で過ごすくらいになりました。

今週の「あれこれ」は、なんちゃってブログ「こんなもの食べてます飲んでます」の6月分をお届けします。
 

 20096月某日

 ビジネス・ランチ@リッツ・カールトン・ハーフムーン・ベイ。1年に一回くらい、ここハーフムーン・
 ベイまで仕事でやってくるが、今までのところ、毎回快晴。天気が良いと、本当にこのあたりの
 海を背景にする景色は美しい。
 平日のランチは、利用客が少ないためか、レストランはクローズ。代わりに、ロビー・ラウンジに
 テーブルがセットされて、そこで食事することができる。あまりお腹が空いていなかったので、
 前菜のフリット・ミストだけを注文。それでも、このサイズでくるわけで、揚げ物だけをこれだけ
 食べ続けるのは苦行。サラダにしておけば良かった。
 ホテル内で会議をしていた人たちが、ランチボックスを持って外に出てきて、庭のあちこちに
 設置されたベンチ&テーブルで食べておられる。いい感じの昼休み。
 
 20096月某日

夏が近づいてくると、そして気温も充分に上がってくると、いい感じに冷えたロゼが飲みたくなってくる。
その欲求に備えて、メーリング・リストに名前を載せているワイナリーがロゼを出すと、すぐさま購入しておくので
ある。(冬の間に)
今晩は、2月に注文しておいたものが、ようやく5月中旬に届いた MacPhail のピノ・ノワール・ロゼ 2008
いろいろな品種のロゼを飲んできたが、一番飲みやすいのが、ピノ・ノワールのロゼかなあという気がする。
同じピノ・ノワールのロゼでも、造り手によって全く味わいが異なるのは当然で、毎年必ず造られるという保証もなく、
だから面白い。鶏もも肉のソテーを作って合わせた。ナイス。
 
 20096月某日

 ビジネス・ランチ@RN74。サンフランシスコの有名人気シェフ、マイケル・ミーナ氏の
 新しい店。高級コンドミニアム「ミレニアム・タワー」の一階にオープン。開店当初は
 「ワイン・バー」のコンセプトで、食べ物もおつまみ程度のものが多かったのだが、ふたを開けて
 みると、ちゃんとしたディッシュを期待して来る顧客がほとんどだったことを見て、すぐに
 「レストラン」メニューに変えたそうだ。
 店名からも伺えるように(フランス・ブルゴーニュ地方を走る幹線道路名)、店内そこかしこに
 「フランス」の香りが・・・。
 例えば、レストルーム内に流れるBGMは、フランスのどこかの地方のラジオ放送。
 店内両脇には、駅舎で見かける、行き先と出発時間を示す大きなブラックボードが備え付けられ
 ていて、お薦めのワインがそこにリストアップされている。
Rajat Parr 氏がワイン・ディレクターをしておられるので、ここのワイン・リストは凄い。品揃えが凄いし、お値段も凄い。
それでも、グラス・ワインは、フル・グラスとテイスト・サイズの2択ができるし、グラス・ワインだけで24種類もあるのだから、
多少、各グラスの値段が高くても「仕方ないか」と思えてしまう。
ファーマーズ・マーケットで見かけるkumquat (キンカン)、どう使ったら良いのかわからなかったのだが、デザートにこういう風に
使うのも素敵だなと感心。
 
 20096月某日

DeLoach
ワイナリーの小会議室で行われた「Maboroshi Vineyard」私市さんのセミナーへ。
日本でやっておられるセミナーを是非ベイエリアでも、という声を受けての開催。日本語でのセミナーである。
当初は、10名くらいを予定していたそうだが、最終的に25名というサイズに。セミナーのテーマは、「ワインの熟成と
コルク〜コルクは呼吸するのだろうか?〜」だったが、参加者はソムリエとかワイン・バイヤーだとか、いわゆる
「業界」人ではなく、ごくごく普通の一般消費者であったため、このテーマが果たして効果的だったのかについては、
少々疑問。 さすがアメリカ在住の日本人であるから、セミナーの最中でも、質疑応答に入ってからも、
質問がバンバン出たが、質問の9割は、今回のテーマとは直接関係のないことであった。でも、それらの質問は、
いわゆる「ワイン・ギーク」(ワインおたく)が発するような、いけ好かないものではなく、純粋に「ワインのことが
知りたい」「マボロシのワインについて知りたい」という思いから発せられるものと感じられ、私は静かに感動していた
のであった。
 
 20096月某日

 セミナー参加のあとは、サンフランシスコに出て、主人とディナー@Quince 。マイ・バースデー・
 ディナーである。久しぶりのクインスは、サーヴァーの方達の顔ぶれがほとんど一新していて、
 でも前よりもぐ〜んとフレンドリーになったような気がする。
 秋頃には、サンフランシスコのジャクソン・スクエア地区、以前「Myth」があった場所に移転する
 とのこと。オリジナルのこの場所での食事はこれが最後だろう。
テースティング・メニュー95ドルというのにも惹かれたが、7品+は食べきれないかもしれないと思い、4コース68ドルにした。
私は前菜から「Four Story Hill Farm Sweetbreads」(胸腺)、セコンドから「Caramelle」、アントレは「Heritage Pork」、デザートは「Aprium Torta」を選択。
以前にも増して、シェフ、マイケル・タスク氏の芸術性、創造性が随所に発揮されているように思えた。
カラメッレ・パスタは、キャンディ(アメ)包みのような形をしたもので、その上にモレル・マッシュルームとセロリ・ルート。
マッシュルームの滋味深さと、セロリ・ルートの爽やかさが見事に調和。
ポーク・ディッシュは、ポーク・チョップであるとステーキのように、そうでなくてもコロコロ・ステーキのようにカットされて
出てくる所が多いが、このように美しく薄くスライスされて出てくるところが、意表をつかれたようで新鮮。
デザートの、これまたなんとキュートなプレゼンテーション。ソルベの上に乗せられた「ゴールデン・ビーツの葉」が、
素晴らしい。
ワインは、最初にグラスでシャンペンを、そのあとハーフ・ボトルでBlankiet Estate カベルネ・ソーヴィニョン 2005。
ハーフでも絶句するような値段で(185ドル)、「半分、私が負担するから」と主人を説得してオーダー。
大変 earthy で、ダーク・カカオの風味も。フルボディ、かつタンニン高く、「ああ、あと5年後に頂くことができたら
最高だったろうなあ・・」と嘆息。
 
 20096月某日

上記の外食で、とんでもない金額をワインに支払ったので、本当のバースデー@自宅では、つつましく、Novy シラー、
ソノマ・カウンティ 2005 ($19.50)。つつましくと言うなら、ワインを開けるなという話だが、「小ダコと黒オリーヴの
赤ワイン煮込み」というレシピの材料に、「シラーのようなドライな赤ワイン2カップ」とあったので、「仕方なく」
開けたのだ、と言い訳しておこう。
メインには、ポーク・チョップに、ブラックベリー&セージ・ソース。期せずして、テーブル全体が「紫」色に染まった。
今が旬のブラックベリーを使ったソースは、簡単に作ることのできる優れたソース。
我が家の季節の定番となりそうな予感。
シラーを使って煮込んだ料理があるのだから、シラーがこれらに合わないわけがない。リーズナブルなシラーは
結構な数、市場に出ているが、このNovy のシラーは危ないところのまったくない、安心して飲めるシラーである。
 
 20096月某日

 クロゼット即席セラーも満室状態になり、そこに入りきらないワインが、リビングの涼しい場所に何本も。
 せっせと飲んで、クロゼット・セラーに全てのワインが収まるようにしなければと思う。
 で、この日開けたのは、Mad Hatter ナパ・ヴァレー・レッド 2005$50
 「Dancing Hares」ワイナリーの別ブランド。コンピュータ・ソフトウエア会社で財を成され、慈善家であられる
 ところのボブ・クック氏が興されたワイナリーで・・・となると、ワイン造りのチームがどういった人たちで形成されて
 いるか、比較的容易に想像できるのではないか。その通り。
 ヴィンヤード・マネージャーは、David Abreu氏、ワインメーカーは、Andy Erickson氏、コンサルティング・ワイン
 メーカーは、Michel Rolland氏。
マッド・ハッター名では、この2005年が初リリース。「ダンシング・ヘアー」に使われなかったフルーツで造られたものと思われる。カベルネ55% メルロー35% Merlot, カベルネ・フランとプティ・ヴェルド各5% 。
私には、少々「甘み」が強くて、同時にヒートも感じられて、ワインの自己主張の強さに、食事が置いてけぼりをくらう感じがした。
が、1日置いて翌日飲むと、いい感じにメローになっていて、にこにこ楽しめた。
 
 20096月某日

ビジネス・ランチ@
Eccolo。天気が良い日のバークレー4thストリートは、実に気持ちが良い。ゆったりした気分になる。
とても気分がよろしかったので、ワインをグラスで。スペインのヴァルデーホ。
ブリック・オーブンで焼かれたチキンに、エアルーム・トマト、インゲン豆、きゅうりが乗せられているものを注文。
ファーマーズ・マーケットで、そろそろ見かけるようになってきた夏の宝物、エアルーム・トマトが、瑞々しく大変美味。
カラっとクリスプなチキンの皮部分もナイス。
 
 20096月某日

 6月末は、「
Pinot Days」というピノ・ノワール特化の大イベントが開催される時期。
 これに合わせて、日本から来られるワイン愛好家もおられ、以前お会いしたことのある方から
 連絡を頂き、一緒にディナーを取ることに。全部で6名という比較的大所帯だったので、
 「カジュアルに食べられて、ワインが楽しめる店を」というリクエストを受け、「
CAV Wine Bar
 & Kitchen
」を予約。ここは、ワインショップも兼ねていて、ワイン・バーでありながら、
 食べ物もしっかりしているのが人気のもと。
 ワインのあてというか、おつまみ的に食べ物があるので、ポーションは小さめだが、よく吟味された素材を使って
 いることがわかる。
Mache というグリーンを主体にしたサラダは、ラディッシュのスライスが加えられ、
 赤いのがビーツのビュレー、ホースラディッシュ入りクレーム・フレッシュがドレッシングとしてかけられていて、
地味ながら「う〜〜ん」と感嘆。トレイいっぱいに乗せられた
Charcuterie Cured Meats は、すべてホーム・メイド。ワインが進む。
 
 20096月某日

ビジネス・ランチ@
Midi 。ギャラリア・パーク・ホテルの一角にあるレストランで、つい最近、大改装を終えて、
新しい店名でオープン。一階がバー、ダイニングは中2階。中2階なので天井は低く、座席数もさほど多くはない。
けれど、スッキリしたインテリアで、スタッフも大変フレンドリーかつ真摯な方にあたり、気分よくビジネス・ランチを
こなすことができた。
ツナ入りニソワ・ワラダ(ニース風サラダ)を頂いたが、ツナのでかい事。
メニューも、お店の雰囲気もナイスだったのだが、ただ一つ、そしてこれは結構重要な点なのだが、音が響き渡り
すぎるというか、エコーしまくるというか、とにかく音楽もかかっていないのに、ものすごくウルサイ。
横90度で相手と座っていたのだが、それでも、「え?」と耳を傾けないと声が聞こえないし、自分が話す時も、
ほとんど叫ぶかのように声をあげて話さなければならない。
こうなると、ランチを終えると、ひと運動したかのようにグッタリ疲れるのである。
 
 20096月某日

 6月最後の夜は、とんかつで締め。そよ風が出て、少しヒンヤリしてきた夜だったので、赤のブレンドが飲みたく
 なり 「
Napa Valley Farms」のCuvee Red Wine 2005$30。メルロー、カベルネ・ソーヴィニョン、
 プティ・ヴェルドーのブレンドとのこと。
 カベルネらしい杉の香り、その奥からミントのス〜っとした感じ、よく熟したダーク・ベリーの風味。
 どんな食べ物にもマッチしそうな、キュートなワインだった。気心知れてる仲間が集まって、あれやこれやと
 色々な話をわいわい、美味しいホームメイド・ディッシュを食べながら、時間が過ぎていく・・・
 そんなオケージョンにピッタリのワインだと思う。これが20ドルくらいで買えたら、ものすごく嬉しい。
 

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