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                  20060111日                  

約三週間のご無沙汰でした。
年末は、北カリフォルニアにストームが訪れ、ソノマ・カウンティ、ナパ・カウンティの中で、川(Napa River, Russian River)に近い地区は、
その水が氾濫し、水浸しとなりました。12月29,30日と、日本からのお客様をワインカントリーでご案内していたのですが、ストーム直前
であったとは言え、既に冠水により道路が閉鎖されている場所もあり、遠回りを余儀なくされた場面もありました。

さて、今週の「あれこれ」は、年末恒例「紅白歌合戦を見ながら年越し」パーティーについて。

年越しパーティーでワインも一緒にとなれば、もうメニューは「鴨なべ」しかない、と、ここ3年連続おなじみのパターンです。
昨年一昨年も、参加者全員食べすぎ・飲みすぎで、カウントダウンのあたりでは意識朦朧、せっかくの年越しソバも、
苦痛に顔をひきつらせて食べておりました。

ですから今年は食べ物の量を意識的に少なくしました。鴨なべ、そして、鴨のガラから取られたスープを使っての
年越しソバを絶対的なメインにおいて、前菜はサラダのみ。あとは、チーズ3種とフルーツ、クラッカー、子供たち用に
マシュマロ入りチョコレート・マフィンをこしらえて、「戦い」に備えたのでありました。

サラダは、その後のコッテリ度に対処すべく、のど越し爽やかな「トリプル・フェネル・サラダ」。
日本語では「ういきょう」となるフェネルは、右写真のような形をしています。(上部の緑部分を切っていますが)
サイズ中くらいのフェネルを3個、スライサーで薄く薄くスライス。(3個使うから「トリプル」)
ピンク・グレープフルーツは、切って房を取るのが面倒なので、果実部分のみが入った瓶を買ってきました。

この瓶の中の汁を半カップ、ボールに取り、みじん切りしたエシャロットをこの中に10分ほど漬けておきます。
ここに、エキストラ・ヴァージン・オリーヴオイル 1/4カップ強、ハチミツ小さじ1杯、塩・こしょうを加えてシャカシャカ。
そして、スライスしたフェネルをドサっと入れて、グリーンの葉っぱ(何でも良い)も入れて、混ぜ合わせ。
これらをお皿にとって、小さく刻んだ黒オリーヴと、ピンク・グレープフルーツの房をちらして、できあがり。

すっきり柑橘系の爽やかなサラダです。
乾杯は、友人持参の Chappellet, Signature Chardonnay, Cellar Selection 2003

大人が6名おりましたので、ワイン1本はす〜〜ぐに空いてしまいます。
サラダを食べきらないうちに、上記ワインが終わりましたので、次は、
Porter Creek, Viognier, Russian River Valley, Timbervine Ranch 2004

白2本が開いたところで、さあ、鴨なべの始まりです。

鴨は、日本食レストランにお勤めのMさんが2羽購入、自らさばいてくださいます。
鴨のお肉もさることながら、それを挽いて作られた「団子」が絶品。
大人・子供、年齢に関係なく、これは皆が大好き。
「むさぼり食う」というのは、こういうことを言うのだろうってな感じで、どんどんハケていきました。

ワインも赤にスイッチ。
まず、2005年頂いた中でとても気に入ったピノ・ノワールのひとつを。
Favia, Pinot Noir, La Josefina, Russian River Valley 2003
深い深い earthyな味わいと、大人っぽい、魅惑的な香りが何とも言えず、再びこのワインを口にすることが
できた喜びをかみしめました。

鍋の材料はたっぷりありましたので、ワインもどんどん進みます。このあたりから紅白の第二部が始まっていたのですが、
おしゃべりに夢中で、ほとんどテレビに目が行っていなかったようです。

次の赤ワインは、友人ご持参の Chateau Tahbilk, Cabernet Sauvignon 1993
我が家でのパーティでは初登場、オーストラリアのカベルネです。Shirazは、何回か出ましたが、
カベルネというのは初めてで、しかも、93年ヴィンテージという新世界ものでは古い部類。
1860年に設立された歴史の長いワイナリーで、今ではファミリー所有ワイナリーとしては
ヴィクトリアで最古だそうです。

かなりの澱が見られましたが、いやはや、まだまだフレッシュで、何というのでしょうか、
とても爽やかなカベルネでした。
最初に食べたフェネルのサラダに共通点がある、そんな味わいで、
こういう貴重なテイストを提供してくれたTさんに感謝。

まだ続きます。
次のワインは、Lonen, Cabernet Sauvignon, Krupp Vineyard, Napa Valley 2001
ご夫妻でワイナリーを立ち上げ、「Lonen」と「Jocelyn」のブランド名でワインを出されていますが、
悲しいことに、ご主人のLon Curtis氏は、昨年癌でお亡くなりになりました。
今は、奥様がワイナリーを引き継いで経営されており、今回、「ワイナリー紹介」で書いているジェイミー・
ウエットストーン氏がコンサルタントを始めました。
この「Lonen」のカベルネ2001は、ワイン・スペクテーターでも93ポイントがつけられている、
生産量たったの600ケースという逸品。

瓶の口から間欠泉が吹き上がるかのような香りの立ち方、ダークベリー味全開の力強さ。 
まさに、カリフォルニアのカベルネを飲んでいるのだなあと実感させられるようなワインでした。

ま〜だ続きます。
次は、これまた友人持参の Chappellet, Las Piedras, Red Wine, Napa Valley 2003
カベルネ62%、メルロー28%、カベルネ・フラン7%、プティ・ヴェルドー2%、マルベック1%というブレンドです。
このあたり、既に鍋は大方終了していて、チーズに移っていました。
私は、自分で子供たち用にベイクした、チョコレート・マフィンをポソポソつまみながら、これを頂いておりました。
甘さをかなり抑えたマフィンにしたので、このブレンドとも、さほど違和感なく合わせられていました。

そしてカウントダウン。
今年のカウントダウン乾杯スパークリングは、スペインのCAVAです。
Privat, Opus Evolutium , Gran Reserva
何故にカヴァかというのは、この先当サイトをお読み頂ければ、おいおいおわかり頂けるかと思います。
とにかく、カヴァの良いところは値段が手頃、それでもってかなり美味しい、ということです。

ハッピー・ニュー・イヤーの乾杯をして、ゆっくり頂く年越しソバ。
鴨の濃厚なお汁と、カヴァの泡。 なかなか粋でございました。

皆様の年末年始はいかがでしたでしょうか。

今年もどうぞ、よろしくおつきあいのほど、お願い申し上げます。

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