しかしながら、その大半が外国資本・オーナーのもので、代表的な例を挙げると、
ドメイン・シャンドン＝ＭＨＬＶ（フランス）
ドメイン・カーネロス＝Ｔａｉｔｔｉｎｇｅｒ（フランス）
Ｍｕｍｍ＝Ａｌｌｉｅｄ Ｄｏｍｅｃｑ Ｗｉｎｅｓ（イギリス）
パシフィック・エコー＝ヴーヴ・クリコ（フランス）
ロードラー＝Ｌｏｕｉｓ Ｒｏａｄｅｒｅｒ（フランス）
グロリア・フェラー＝Freｉxenet（スペイン）
パイパー・ソノマ＝レミー・マルタン（フランス）
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シュラムズバーグ・ヴィンヤーズ Schramsberg Vineyards
【カリフォルニアのスパークリング・ワイン】
北カリフォルニアには、スパークリング・ワインを生産しているワイナリーが１１社ほどあります。
しかしながら、その大半が外国資本・オーナーのもので、代表的な例を挙げると、
ドメイン・シャンドン＝ＭＨＬＶ（フランス）
ドメイン・カーネロス＝Ｔａｉｔｔｉｎｇｅｒ（フランス）
Ｍｕｍｍ＝Ａｌｌｉｅｄ Ｄｏｍｅｃｑ Ｗｉｎｅｓ（イギリス）
パシフィック・エコー＝ヴーヴ・クリコ（フランス）
ロードラー＝Ｌｏｕｉｓ Ｒｏａｄｅｒｅｒ（フランス）
グロリア・フェラー＝Freｉxenet（スペイン）
パイパー・ソノマ＝レミー・マルタン（フランス）
という図になります。
また、アメリカにおいては、スパークリング・ワインは「特別な時
だけの飲み物」という位置づけが根強くあり、その為なかなか
売り上げが伸びず、スティル・ワインへの転換、スティル・ワインの追加を
余儀なくされているワイナリーが殆どです。
【伝統のスパークリング・ワイン】 
画像をクリックして、ご覧下さい。
そんな中にあって、今回ご紹介する「シュラムズバーグ・ヴィ
ンヤーズ」は、１８８０年代の最初の創設者がドイツからの
移民だったことこそあれ、１９６５年にジャック＆ジェイミー・
デイヴィース夫妻がここを購入されて以来、一貫して「アメリカ人
所有」のスパークリング・ワイン生産ワイナリーとして
その伝統を守っておられます。
また、生産しているワインも今のところ、スパークリング・
ワイン専門という線を固持しておられます。(註★）
【素晴らしい敷地】
シュラムズバーグは、ナパ・ヴァレーの北部、セント・ヘレ
ナの街を通り過ぎ、カリストガに向かう途中の細い道を
山の中に入っていった所にあります。非常に細い道
なので、対向車が来ると、ちょっと大変。
駐車場に車を停めると、そこはもう別天地です。１８８９年に
建てられたビクトリアン・スタイルの邸宅が威風堂々とそびえ、
敷地内一帯、たくさんの緑と花で覆われています。
この庭を見て回るだけでも、ここに来る価値ありと思えるほど、実に自然に、実に丹念に、実に美しく、
整えられています。
【歴史的イベントに採用されたワイン】
ツアーは、まずヴィクトリアン・スタイル邸宅そば、ケーヴの
入り口で、ワイナリーの歴史説明から始まります。そのあと、
ビジターズ・センターに移動し、壁いっぱいに所狭しと飾ら
れた写真の説明を聞きます。
「アメリカ人所有」スパークリング・ワインとして、数々の歴史
的イベントに採用されたシュラムズバーグのワインですが、
特に、１９７２年の「米中国交回復祝い晩餐会」で、ニクソン
大統領と周恩来主席が、シュラムズバーグの１９６９ブラン・
ド・ブランで乾杯している写真は、彼らの知名度をぐんと上げ
た一原因として見るのに、興味深いものです。
【厳かにケーヴ・ツアー】
センターの奥に、１世紀以上前に掘られたケーヴの当時の
入り口が、そのまま残っており、 そこから、ケーヴ・ツアー
へと進みます。全長２マイル（３．２キロ）の迷路のような
ケーヴは、壁面にボトルがびっしりと埋められ、天井からは
埃の固まり（？）がぶら下がっており、
そこかしこに「昔ながら」の歴史を感じます。
この中で、スパークリング・ワインの製造方法が説明されます。
シャンパーニュ方式にのっとった一連の作業、マロラクティック
発酵させるものと、させないものの違い、酵母の死骸などが
沈殿しているボトル、クリアになっていく途中のボトル、
動瓶の仕方、ドサージュの行程、など、わかりやすく、
スノビッシュでなく、説明してくれます。
【そしてテイスティング】
きっちりコンクリートなどで固められた近代的なケーヴが
大半を占めるナパ・ヴァレーの中で、この、１世紀前の雰囲気を
そのまま残しているシュラムズバーグのケーヴは、確かに
一見の価値以上のものがあると思います。
そのケーヴ・ツアーを終えて、プライベート・ルームでいよいよ、
テイスティングです。
この日のテイスティングは以下のものでした。
（サーヴされた順番通り）
1999 Blanc de Blanc
1998 J.
Schram
1999 Blanc de
Noir
1997 Reserve
J.Schramと、Reserveが、当ワイナリーの「プレスティージ・ワイン」で、J.Schramがシャルドネ・
ベース、Reserveがピノ・ノワール・ベース。
シャルドネ・ベースのJ.Schramは、約３０％にマロラクティック発酵が施されているため、
よりミルキーで、口当たりがまろやかで優しい感じです。
個人的には、ピノ・ノワール・ベースのReserveの方が、味わいなめらかなように感じましたが、
どれを取っても、間違いなく「ビューティフル！」でした。
ガイドしてくれた男性によると、カリフォルニアでは９７年ヴィンテージが非常に優れていて、
９８年ものが低く見られていますが、スパークリング・ワインに関して言えば、９８年ものの方が
出来が良い、とのこと。
ですから、９８年もののReserveが非常に楽しみということになります。
【ベスト・ガイディング】
この日、私達のツアーを担当してくれた男性は、今までのどの
ワイナリーの、どのガイドさんより抜きん出て素晴らしい人
でした。ソフトな口調、簡潔かつ的を得た説明、質問に誠意を
こめて答える姿勢、そして豊富な知識・・・。
彼のツアーに当たって、とてもラッキーだと思えました。
ああ、それなのに、それなのに。彼の名前を忘れてしまい
ました。
確か、ジムかトムか、どちらかだったのです。この記憶力の乏しさ、実に情けない。
Schramsberg Vineyards
シュラムズバーグ・ヴィンヤーズ
住所：1400 Schramsberg Road, Calistoga
電話：(707)
942.2414
ウエブサイト： www.schramsberg.com
訪問：ツアーは、１日３回。主要祝祭日を除く毎日。
事前予約要。
テイスティングは、規則によりツアー参加者のみ可能。
ツアー＆テイスティングで、一人２０ドル。
ツアー＆テイスティングせずに、ガーデンのみ見て回ることも可能。無料。
とても人気のツアーですので、週末にしか行けない場合は、かなり前広に予約
しておく必要があります。
註★
これを書いた直後ニュースが流れ、シュラムズバーグ・ヴィンヤーズから、スティル・ワインが
発表されました。カベルネ・ソーヴィニョンです。
オーナーのジョン・デイヴィース氏の名前を冠し、「J.DAVIES」というブランド名になりますので、
シュラムズバーグという名の下ではスパークリング・ワインしか作っていない、という点は、
間違いにはならないと思われます。
（2004年5月現在）
