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ラッド・ワイナリー&ヴィンヤーズ RUDD WINERY & VINEYARDS
【飲食良品業界の大物によるワイナリー】
7月に入ったある日、知り合いを通してサイトをご覧になり、 画像をクリックして、ご覧下さい。
ワインカントリー・ガイドを依頼して
くださった、日本から
お越しの水橋ご夫妻をナパへお連れしました。
ツアー&テイスティングは、お金のかかった立派なワイナ
リーでして頂こうと考え、ラッドに予約をしておきました。
ラッドは、「スタンダード・ベヴァレッジ・カンパニー」の
オーナー兼CEOであり、「ローンスター・ステーキハウス」
レストラン・チェーンの共同設立者であり、かの「ディーン&
デルーカ」のオーナー(1996年にWRGrace社から買収)で
ある、レズリー・ラッド氏のワイナリーです。
飲料・食料品業界で成功を収め、それを維持するかたわら
長年の夢であったワイン造りを実現すべく、オークヴィル
の土地を買ったのが96年。
「Gilard」ワイナリーから土地を買ったラッド氏は、すぐに施設・畑の大
改築を行い、3年後の
99年に大方の工事が終了、その後も小さな修復・改築を加えて、今日に至っています。
【ヴィンヤードを見る】
ツアーは、まず建物の入り口から最寄のヴィンヤードに
歩いていき、このオークヴィルという場所について、土壌
について、スペーシング及びトレリッシングについて、
説明を聞きます。
オークヴィル・エステート・ヴィンヤードは、ナパ・ヴァレー内
でも、
木の密集度(一区画あたりの木の本数)が高い畑で
木々同士で枯れた土地の成分を取り合うようにさせ、
小さいながらも凝縮度の高いフルーツになるよう育てられ
ています。この方法は、すぐ近くのオーパス・ワンと同じような感じです。
【発酵ルームを見る〜スクエアタンク〜】
次に発酵所に移動します。ラッドのツアーの見所は、ここの発酵タンク
。
ドイツ製のステンレス・スティール・タンクなのですが、
なんと形がスクエア(四角)なのです。
楕円形のタンクが大半を占める中で、ラッドはこの形を採用
しています。
まず、楕円形のタンクより四角い方が場所を取らない、と
いうのが採用理由のひとつ、そしてもうひとつは、
約1.8mしかない高さの「すんぐりむっくり寸法」によって、
ジュースと、色やフレーヴァーを出す果帽との接触がより多く長くなるから、です。
同じ部屋の片隅には、同じくスクエアに近い形をした「コンクリート」のタンクがあり、
今、実験的にこれで発酵をさせているそうです。コンクリートのほうが、より温度を一定化させられる
のだそうで、う〜〜ん、初めて見ました。
【ケーヴとセラー、そしてテイスティング】
ツアーの次は、ケーヴ&セラーです。発酵ルームで発酵を終えたワインは、
重力移動システムによって、階下のケー
ヴに移動しま
す。(白ワインは、樽発酵させるので、
プレスされたあと、
すぐにこのセラーに移されます。)
ここのケーヴも実に立派。何が素晴らしいって、ライブラリ
ー前に置かれたオーク材の大テーブル。
オークをそのまま、真っ二つに切って作り上げたテーブル
で、だから一辺がまっすぐでなく、自然のままの
緩やかな
カーブを残しているのです。
サイズといい、造り方といい、このテーブル一卓で一体いくらくらいするのでしょう・・・。
お待ちかねテイスティングは、ガラスで仕切られた
ワイン・ライブラリーでセットされておりました。
ライブラリーですから、まわりはそばに寄るのも恐ろしい、
凄まじいアンティーク&高級・稀少ワインがずら〜〜〜り。
無造作に(故意に?)、埃かぶりっぱなし。
その日のテイスティングは以下でした。
ソーヴェニョン・ブラン
2002 Napa Valley
オークヴィル・エステート・レッド 2000
Edge Hill , ジンファンデル, Monte Rosso Vineyard 2002
注目すべきは、2番目の赤ブレンド。97年に葡萄の
植え替えを行ったオークヴィルの自家農園
(エステート)
からの初リリースです。
また、前任ワインメーカーで、かの有名なデイビット・
レミー氏から、現在のチャールズ・トーマス氏にバトンタッチ
されたヴィンテージでもあります。
今まで、どちらかというと、ワインメーカーの知名度によっ
て引っ張り上げられてきたワイナリーの価値を、
「エステート」フルーツによるワインそのもののクオリティと共に高めていけるわけですから、
ラッド氏の夢がようやく
現実化しつつあるのだなあ、と感慨深く思わされます。
3番目は、古くに(1907年)閉じられたままになっていたワイナリーで、ラッド氏が
蘇らせた「エッジ・ヒル」のワインです。伝説のオールド・ヴァイン、モンテ・ロッソ・ヴィンヤードの
ジンファンデルなんて、よくぞ、復活させてくれました、と申し上げたいくらいです。
ほぼプライベートに造っているワインなので、ここラッドと、「ディーン&デルーカ」
でしか売られておりません。
朝一番のテイスティング、大変おいしゅうございました。
Rudd
Winery & Vineyards |
|
住所 |
500 Oakville Crossroad, Oakville |
電話番号 |
(707) 944.8577 |
ウエブサイト |
http://www.ruddwines.com |
訪問 |
一般ツアーは、毎日午前10時半と午後2時半。 ツアー&テイスティングで、ひとり25ドル。 一回のツアーあたり、最高12名まで。 事前予約要。 キャンセルの場合は、24時間以上前に行わないと、チャージが来ます。
ツアーの順序、テイスティングの場所は、案内役の方や参加人数によって |
レビュー |
【オークヴィル・エステート・レッド2000】 ロバート・パーカーJr、 93ポイント、 ステファン・タンザー、 93ポイント ワイン・スペクテーター、92ポイント |
(2004年7月現在)