2005年7月20日

2005年07月20日　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

                        今週は、久しぶりの登場、レアード・ファミリー・エステート・ワイナリーにお勤めのロバートによる
                        「ロバートからの絵葉書」パート11です。
                        サマー・ワインについて書いてくださいました。

                        ロバートのプロフィールは、こちらから。

Post Card from Napa Valley
The Wine of Summer

                        ワイン・カントリーの夏は、「おいしい」季節です。                         画像をクリックして、ご覧下さい。
                        魅力的な夏の日に誘われて、私達ローカ
                        ルの者たちは、この美しい期間、実に多く
                        の時間を野外で過ごします。
                        花々やハーブは満開となり、気温は高い
                        けれど穏やかでそよ風もあり、その中で
                        私達は元気づき、クリエイティブになり、
                        社交的になるのです。
                        この時期こそ、気の合う友人や恋人と、
                        ピクニックを計画する時です。

                        パーティーが日中、野外でグリルを囲んでのカジュアルなものなら、私はキリっと冷えた
                        爽やかなワインを思い浮かべます。　アイスボックスを外に出して、必ずピノ・グリジョを
                        １～２本そこに入れます。
                        ピノ・グリジョ（Pinot Grigio）は、よく「ピノ・グリ」（Pinot Gris)と呼ばれます。
                        偶然にも、「Grigio」というのは、イタリア語で「グレー（灰色）」の意味があり、
                        「Gris」は、フランス語で「グレー」という意味を持ちます。
                        葡萄そのものは、紫色のピノ・ノワールが変異したもので、収穫時に薄い灰色になります。
                        ワインは、愛らしいフローラルなブーケを持ち、クリスプで爽やかな味わい。
                        柑橘系の風味が続き、フィニッシュもクリーンでフルフルと残ります。
                        アメリカにおいては、サンタ・マルゲリータ（Santa Margherita）のピノ・グリジョが、
                        この品種を一大人気ヴァラエタルに押し上げてきました。

                        私はこの前、家族や友達に、
                        Laird Family Estate's
                        2004 Pinot Grigioを振舞いました。
                        あらゆる世代が混ざった集まりだったの
                        ですが、若い世代にもシニア世代にも、
                        このワインは大いに喜ばれました。
                        気温も上がっていたその午後、私は
                        アペタイザーに冷やしたセロリ、ベイビー・
                        キャロット、ブロッコリーに、クリーミーな
                        ハーブたっぷりのディップを添えて出しました。
                        大皿には、アーティサン・ブレッドの
                        スライスに、チーズを数種類。
                        フルーツ・プレートには、メロン、桃、
                        ネクタリン、大きめの赤・白ぶどう、
                        イチゴ、そして梨を彩りよく、夏らしく
                        盛り付けました。
                        これらのアペタイザーと、レアードのピノ・
                        グリジョは、その風味と舌触りが見事に
                        マッチングしていたことを、お伝えします。

                        その日のゲストの中には、ソーヴィニョン・
                        ブラン愛好家もおられたので、
                        アイスボックスには私の好きなソーヴィ
                        ニョン・ブランも入れておきました。
                        カーネロス産のSelene 2004
                        Hyde Vineyard ソーヴィニョン・
                        ブランは、非常に優れたワインです。
                        ワインメーカーであるミア・クラインさん
                        は、パーフェクトなサマー・ワインを造り上げました。
                        ピーチやアプリコットの風味、スムースなノド越し、そして石っぽいキャラクターが、
                        アペタイザーのフルーツにとりわけ良く合っていました。

                        Peter Franus 2004 Stewart Vineyard　ソーヴィニョン・ブランも提供しました。
                        ステュワート・ヴィンヤードは、ハイデ・ヴィンヤードからさほど離れていない所に位置し、
                        ピーターもミアも共に同じクローンを用いています。
                        どちらのワインも素晴らしく、ピーターのそれは、草の風味が少なからず差し込みます。
                        ハーヴ、石果、ライムの皮・・・といった言葉が、私の頭の中をよぎりました。

                        ゲストはグラスを片手に、プール際の
                        ピクニック・テーブルに集まってきます。
                        オリーヴ・オイルを表面に塗りこみ、
                        シンプルに塩・胡椒だけしたポーク・
                        ロインを焼き、みんなに切り分けます。
                        野菜も一緒にグリルし、レッド・ポテトも
                        ハーヴと一緒にフォイルに包んでグリル
                        します。

                        大きなサラダ・ボールには、レタス、マッシュルーム、オリーヴ、赤ピーマン、黄ピーマン、
                        トマト、そしてアーティチョーク・ハーツ。　ヘルシーでもあり、見た目も抜群です。
                        テーブルには、冷えたSinskey 2002 Vin Grisを置いておきました。
                        このワインは、色も淡く美しいドライ・ロゼで、ロースト・ポークにぴったり合っていました。

                        優秀なホストがそうであるように、
                        ゲストの願いも考慮して、赤ワインを出す
                        ことも忘れませんでした。　
                        ポーク・ローストと共に、地元で造られた
                        各種ソーセージのグリルも用意。　
                        アップル・チキン・ソーセージは、白ワイン
                        やロゼとナイス・マッチであっただけでは
                        なく、ソノマ・コースト産の
                        2001 Fort Ross Vineyard ピノ・ノワールと合わせた時、
                        ワンランク上のフード＆ワイン・ペアリングの域に達したように思えました。
                        このワインは、ベリーと赤系フルーツの深い風味に満ち満ちています。
                        フローラルでフルーティ、かすかなスパイス風味は、姉が作ったチーズ・バーガーとも
                        良いマッチングを見せていたと思います。

どうぞ皆さんも、五感をめいっぱい働かせて、フード＆ワインのペアリングを試しつつ、
楽しい夏をお過ごしください。

★原文をお読みになりたい方は、こちらへ。以上の翻訳は小林が行いました。★

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