2006年06月14日
ワイナリーでは、春と秋のリリースに合わせて、リリース・パーティを開いたり、バレル・テイスティング・イベントを催したり、と、
年間を通して、プロモーションのため・顧客への感謝を表すためのイベントが行われています。
6月はそういったパーティーがあちこちで頻繁に開かれる月でもあり、お天気も良いので、つい出かけてみたくなります。
今週は、今月、足を運んだワイナリー・パーティー2件について書きます。
【Broman
Cellars オープン・ハウス】
ブローマン・セラーズは、オーナー&ワインメーカーのBob
Broman氏と、奥様のDeborah
Russell
Bromanさんご夫妻が営む小規模ワイナリーです。
ボブさんは、UCデイビスをFermentation Science専攻デ73年に卒業されたあと、リヴァモアの
Concannon Vineyards、ナパ・ヴァレーのスタッグス・リープ・ワイン・セラーズ、Guenoc、
St.Superyを経て、96年にコンサルティング・ビジネスを興し、今に至っておられます。
現在は、ご自分の「ブローマン・セラーズ」でのワイン造りに専念されており、当ラベルからの初リリース
94年ヴィンテージ時に総生産量150ケースだったのを、1000ケースまでに伸ばしています。
数年前に、セント・ヘレナの山間に、ワイナリー施設を造るつもりで11.5エーカーの
家屋付き土地を購入されましたが、当分の間は、家のリモデルと、2エーカーの小さなカベルネ畑を
開墾することに力を注いでおられるようです。
ワイン造りは従って、ヴァレー内の他ワイナリー施設を借りて行っており、ブローマン・セラーズとしての
「ワイナリー」はありません。
パーティーは、彼らの自宅を開放して、メーリング・リスト顧客相手に開かれました。
折りしもナパ・ヴァレーでは、年に1回の恒例「オークション・ナパ・ヴァレー・」が開かれていた週末で、
このイベントに参加ついでにこのオープン・ハウスに立ち寄った州外の方たちもおられました。
ご自宅は、Deer
Park Roadから細い農道をぐぐぐっと上がったところに、急斜面を利用して
建てられている、大変キュートな家で、
鯉が泳ぐ池、元気良く育つ草花がいっぱいのバックヤード・・と、いかにもワイン・カントリーらしい素敵な
セッティングでした。
サーヴされたワインは、ソーヴィニョン・ブラン2004、カベルネ・ソーヴィニョン2001、シラー2001の3種。
ブローマンのカベルネは、丸々2年・24ヶ月樽熟成させ、さらにボトリングしてからも専用施設で保管しますので、
リリースは他ワイナリーよりも1年ほど遅れます。
その分、消費者の手元に届いた時に「飲み頃」となるわけで、この日のカベルネも、ブラックベリーの風味たっぷりの
強すぎない、ふるふるワインで、大変おいしゅうございました。
メーリング・リストに入っているので、この01年カベルネ(一般価格48ドル)は買ってありますが、
同じ01年カベルネのリザーヴも購入済みで、今回、このカベルネを頂いてみて、リザーヴがどれだけ
更に素晴らしいのか、とても楽しみになりました。
天気最高、そして気温も最高の日、バーベキューで焼き上がったビーフに最高にマッチしたのが、シラーでした。
こんな暑い日にシラーなんて、どうなんでしょうと思い、恐る恐る口にしたのですが、これがまた・・・。
ナパ・ヴァレーのシラーでは要注目の「Page Nord」ヴィンヤードからのフルーツを使って造られているシラーは、
ワイルドな野獣っぽさと、ペッパーの風味がいい感じに重なっていて、「どうなんでしょう」と思ってたことなど
すぐに忘れて、3杯も飲んでしまいましたとさ。
【Pisoni
Vineyards ジェントルマンズ・クラブ・パーティー】
最初の訪問から4年がたったので、「今」の様子を見に行っていいですか?と聞いたところ、
「丁度その日、内輪のパーティーがあるので、それにジョインする?」とお誘いを受けて、
エッサホイサと2時間半ドライブして、Pisoni
Vineyardsへ。
そのパーティーは、Gary
Pisoni氏もメンバーの「ジェントルマンズ・クラブ」の定期集会でした。
メンバーからの紹介を受けてジョインできる会で、こちらの男性(どこでも、でしょうか)は
男ばっかりのこういうクラブを作るのがお好きです。
モントレー・カウンティで、飲食及びサービス業を営む・従事する方々というのが、当クラブの
入会条件とのことで、2ヶ月に1回、ランチ時に集まり、ワインを飲みまくるそうです。
各自、お薦めのワインを持参してくるのですが、いつもは紙袋でワインを隠し、
偏見なしに飲み比べるとのこと。
この日は、ピゾーニ・ヴィンヤードのテラスで開催されたので、ブラインドはなし。
20名ほどのジェントルマンの方々が、持ってくるわ、持ってくるわ、
面白そうなワインがズラ〜〜〜っと、テーブルに並びました。
カーメルのチーズ屋さんが、5種類ほどのチーズを広げ、「Lucy」ロゼの乾杯で
パーティは始まりましたが、4本ほどあったこのロゼなどす〜ぐになくなりました。
テーブルに並べられた各種ワイン、誰がどのワインを持ってきたかなど、誰もお構いなし、
ばんばん栓が抜かれて、皆さん飲みまくり。
知らないうちに空になるので、「あれ飲んでみたいな」と思うワインがあったら、
しょっちゅう、そのテーブルに行って栓が抜かれたかどうかチェックしなければなりません。
「Pisoni Estate
ピノ・ノワール」04も、マグナムでサーヴされていましたが、
ものすごい勢いで消費されていき、男性ばっかりの中、邪魔にならないように
控え目にしていた私は、結局1杯しか、これにありつけませんでした。
でも、その分、ブルゴーニュやら、ボルドーやら、オーストラリアやら、オレゴンやら
南アフリカやらのワインを、あれこれ飲ませて頂いたので大満足。
お手洗いが丘の上にあり、自動車使って登って行かなければならなかったのですが、
ジェントルマンの皆様は、こういう時便利(?)です。
ゲアリーさんが、「Men's Roomは、そこらへんどこでも」なんておっしゃるものだから、
もよおした男性諸君は、本当に「そこらへん」で用を足されます。
ちょっとモノを取りに・・と、車まで行くと、「そこらへん」で用を足されている男性が
いたりして、あわわわ・・と内心かなり慌てふためきました。
食べ物は、ピゾーニ農園で採られた、バリバリ新鮮なアスパラガスのグリル、
息子さんのマーク自ら調理されたリゾット、大きなバーベキュー・グリルで
じっくり焼かれたチキン、そして、ゲアリーさんのお母様ジェーンさんお手製の
ソーセージと、各種パイ。
ヴィンヤード仕事に従事されているメキシカンの方々がバーベキュー担当、
マークさんは、リゾットとアスパラガスの下ごしらえ、ゲアリーさんもポーク&ローズ
マリーのソテーを、グラスのワインを飲みながら、そのワインを時々、
フライパンにぶっかけながら、ガシガシガシと調理されていました。
これ以上のご馳走はありません、という感じのワイルド&ナチュラルなランチでした。
行きはよいよい帰りはなんとかで、運悪く途中大渋滞につかまり、延々3時間も運転して、家に辿り着きましたとさ。
ピゾーニ・ヴィンヤードについては、近々「ワイナリー情報」でご紹介します。
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