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2006年4月05日
丸々一ヶ月のご無沙汰をいたしました。 4月に入ったというのに、この雨降り模様がまだ続いており、一体いつになったら、あの爽やかな青空が戻ってくるのか待ち遠しい限りです。
今週は、なんちゃってブログ「こんなもの食べてます、飲んでます」の3月分をお届けします。
11泊13日で南仏・スペインに行っておりました |
2006年 3月某日 |
サンフランシスコからシカゴ経由、パリ・シャルル・ド・ゴール空港着。現地は午前9時半すぎ。相変わらず、入国は パスポートをチラっと見せるだけの簡単スルー。何月何日に入国というスタンプも押さずして、どうやって各国からの 訪問客を管理しているのだろうと不思議に思う。 午前中の到着にも関わらず、宿泊先の「Clarion St. James & Albany」にチェックインできたので、 早速ホテル内ジムを見学し、部屋で着替えて、45分ほどマシーンでジョギング。旅行中、運動ができるのは恐らく、 この日だけだろうと予想して。 夜は、パリ在住の知人・萩野晴美さんと5年ぶりの再会。ホテルから徒歩3分の「Marché St-Honoré」にある、 「Bistrot L'Absinthe」で。シェフ、ミッシェル・ロスタン氏のセコンド・ラインとのこと。到着日早々だというのに、 しっかりお腹を減らして臨んだので、白のハーフ、赤ボトル1本を3人で(というか、私と萩野さん二人で)、あっさり 飲んでしまう。ただ、やはり時差ボケのためか、何を飲んだか、食べたか、メモするのをまったく忘れる。 |
2006年 3月某日 |
南仏プロヴァンス、アヴィニョンへTGVで移動。インターネットでチケットの購入及びプリントアウトをしてきたのだが、 便利な世の中になったものだと、つくづく思う。予約された座席は、長い長〜〜〜〜いプラットフォームの一番端、 先頭車両にあったので、席に着くまでにゼエゼエ息を切らす。おおい、エクスサイズしてるのかあ?? パリからノン・ストップで、2時間37分のアヴィニョン。ここでは特にどこのレストランにも予約をせずにやってきた。 街の中の某ビストロに行ってみたものの、ちょっとした事情により、申し訳ないが注文を打ち切り出てしまう。 いわば田舎の観光地なので、極上フレンチを味わうことなど期待していなかったこともあり、宿泊ホテル 「Avignon Grand Hotel」内のレストランで夕食。 一皿、ひと皿のボリュームが結構あって、アントレ+Plat+デザートの3コースで満腹。 盛り合わせに「今風」の工夫がされていて、ホテルのダイニング・ルームなりに一生懸命な感じが出ていて好印象。 ウエイターさんが英語OKの方で、彼にお任せして、白のハーフ、赤ボトル1本を注文。 白、Chateau Mont-Redon, Chateauneuf-du-Pape 03 赤、Clos de L'oratoirede Papas, Chateauneuf-du-Pape 01。
白は、グルナッシュ、クレーレット、ブールブーラン、ルーサンヌ、ピックプールのブレンドで、グルナッシュと |
2006年 3月某日 |
プロヴァンス・ワイナリー巡りの一日。ネットでサイトを発見、一日案内をお願いした「スタージュ・アン・プロヴァンス」の 栗田さんと対面。いつも、日本からのお客様をご案内する立場にある私が、今日は案内してもらう側になるわけで、 少々面映い。彼女の可愛い車で、ラストー、ジゴンダス、シャトーヌフ・ド・パプを回り、全部で5軒のワイナリーを訪問。 来る前に「1日に5軒訪問」を知り、「大丈夫かなあ。ぶっ倒れないかなあ。」と、同行のシニア面々を思い、 朝のうちに「決して、出されるワインすべてを飲まないように。ちょっと口に含んで、あとはピっと吐き出してくださいね。」と お願いしたのだが、慣れていないと、このスピットは難しい。 案の定、2軒目過ぎたあたりで既に酔いが出てきた模様。 3軒目から、シャトーヌフ・ド・パプ地区に入ったため、フラフラ度が倍増した感じだった。 私はと言えば、スピットも好調、3軒目あたりから逆に俄然、食欲ならぬ、飲欲が増してきて、がんがんテイスティング。 (訪問したワイナリーについては、「ワイナリー情報」でまとめてレポートします。) |
2006年 3月某日 |
アヴィニョンから日帰りで、アルル。普通列車で約20分。車内で、イタリアでの友人の結婚式に出席したついでに、 南仏をひとり旅中の日本人女性と知り合う。とても美人だし、スタイルも良いので、フライト・アテンダントではないかと 勝手に想像。カリフォルニアに来られることがあったら連絡してね、と、厚かましく自己宣伝。 どぶ川のごとき色をしたローヌ川と、城壁に囲まれたアルルの街は、フランスとは思えないほどローマ遺跡が豊富な ユニークさを持つ。円形競技場のタワーに上ると、街全体が見渡せる。アリーナそのものより、ここからの眺めがポイント。 サン・トロフィーム教会も、その回廊Cloîtreが素晴らしく、また、そこの上に上がって中庭を見下ろすポイントが抜群。 「サルとなんとかは高いところに登りたがる」というセオリーをなぞるのだ。 一番心ゆさぶられたのは、古代劇場。現在、一部修築中なのだが、緻密な彫りが施された石がゴロンゴロン そこらへんに転がっていて、一体自分は今、どの時代にいるのだろうかと混乱させられる空間。 入場料がかかるせいか入ってくる人も少なく、だから犬の糞に注意する必要もなく(街中は、特に川沿いなど、 ほんと〜〜〜〜〜に犬の糞が多い)、しばし瞑想にふけっていたのであった。 ランチ時、サン・トロフィーム教会近くの路地で、なんとなく「ピン」ときたレストランに入った。「La Fuente」という店。 スペシャル・メニューにパエリアがあるという、どこ料理の店なのかよくわからなかったが、奥にテラス席もある こじんまりレストラン。 私達がランチ時最初の客で、そのあとにぞろぞろ入ってきた人達は、8割が常連さんのようだった。 ボリュームたっぷり、盛り付けも見た目を大切にしている感じで○。パエリアもまずまず。 まだまだ歩くので、昼間っからのワインは控える。カフェ・オレばっかり。 |
2006年 3月某日 |
アヴィニョンに3泊したあと、国境越え列車でバルセロナへ。普通に起きて午前10時半あたりの列車に乗ると、 延々8時間の乗車となるので、頑張って早起きして、午前6時アヴィニョン発の列車に乗り、モンペリエで、 バルセロナ行き午前7時26分発の特急に乗り換える。これだと、バルセロナに正午前に到着。 誰も整理する人がいないから列が乱れまくり、いらだった人が怒鳴りまくりの「ケオス」タクシー乗り場でタクシーを つかまえて、ホテルへ。 バルセロナは、タクシーが初乗り1.50ユーロと大変安い。2・3人いたら、事情のよくわからない地下鉄で苦労するより、 タクシーを利用した方が絶対ラクだ。 ホテル「Condes de Barcelona」は新館の4階の角、グランシア通りに面し、1ブロック先にガウディ設計の 「カサ・ミラ」が見える素敵な部屋がアサインされた。外見は歴史の古そうなものなのに、館内はとてもモダン。 通り向こうの旧館横に、何やら良さそうな店のサイン。フロントの人に、「あのレストランはホテル内レストランなの?」と 聞くと、「そうですが、大変な人気で、ひと月前の予約でも難しいくらいです。」とのこと。 「じゃあ、今晩なんて空いてないですか」との質問には、「ダメ、ダメ。一週間先までびっしり」との答え。 「ふ〜〜〜ん」と納得したふりして、ランチ用のタパス店を聞く。
フロントが教えてくれたタパスの店は、すぐ近くの「Lizarran」。おそらくスペインのあちこちにあるチェーン店だと思う。
で、カウンターから適当なピンチョス(串さしの品)を取って、時々奥のキッチンから出てくるものを取って、 店を出て、隣の隣の、例の「予約が難しいレストラン」を覗くと、中にスタッフの人達が見えたので中に入り、 |
2006年 3月某日 |
快晴のバルセロナをあとにして、飛行機でマヨルカ島へ。飛行時間約40分ほど。オンライン予約でVueling航空の チケットを買ったのだが、安いの安くないのって、ひとり20ユーロだ。予約代、Tax, Vat含めても、一人33ユーロ弱。 マヨルカ島からマドリッドへは、SpanAir航空のチケットをオンライン購入したが、これも、ひとり19ユーロ。 Tax、サービス代加わって、一人36.62ユーロ。サンフランシスコ〜ロサンジェルス間とほぼ同じ距離だということを 考えると、この安さは驚きである。オンライン予約のみの販売なので、必然的に大型団体は利用できず、だから空港内 カウンターでも並ぶ人の数が圧倒的に少なく、すいすいすいとゲートまで辿り着ける。遅延もなかったし、素晴らしい。
空港からタクシーに乗って、全8室の「Hotel Dalt
Murada」へ。荷物をほどいて、すぐに街散策へ出かける。
次の日の夜、マヨルカの新しいアヴァンギャルド系レストランを予約したので、この日の夜はホテルの人に聞いて、歩いてすぐの居酒屋「Taberna
del Caracol」へ。こんな所に店なんてあるの?と心配になってくるような、ふっつ〜〜の路地にポコっと灯り。
マヨルカ島のある諸島一体は塩の産地としても有名なのだが、この店はどのディッシュも、ちょっと塩気強すぎ。若い(!)私はまだ良いが、 |
2006年 3月某日 |
宿泊先「Hotel Dalt Murada」は、Moragues家が邸宅を宿泊仕様にコンバートして、2001年に開業させたところ。 全8室、それぞれ形もサイズも異なる。ホテル内ダイニング・ルームは、朝食のみ。朝起きると、階下からぷ〜〜んと 香ばしいクロワッサンの香り。オレンジ・ジュース、フルーツ・サラダ、ふかふかクロワッサン、ハム&チーズ、パンが 出される。ここの、カフェ・コン・レチェがまた美味で、私は毎朝2杯ずつ頂いていた。
マヨルカ2夜目は、旅に出る前からチェック入れていた新しいレストラン。堪能した。 |
2006年 3月某日 |
マヨルカ島は、Camper(カンペール)靴の製造地でもあり、ショッピング通りのあちこちでこのブランドを見かけるが、 これに限らず、この島は靴道楽の島だ。実に、靴屋さんの数が多い。しかも、とてもハイ・センス。 靴屋さんを見て回るだけで半日はつぶせるほど。疲れ足なので、ベタ靴が苦手な私はカンペールのものは見るだけに したが、あれこれと見て、快適なサンダルを見つけて購入。 靴道楽アイランドの極めつけを、とある街角で見つける。その名も「Wine & Shoes」。 マジですかい、と覗きに行ったら、本当にワインと靴が売られていた。う〜〜〜〜んんんん。
マヨルカ最後の夜は、丸々一冊マヨルカ紹介の英語ガイドブックで「highly recommended」になっていたタパス・バーに |
2006年 3月某日 |
のんびりでありながらお洒落なマヨルカ島をあとにして、大都会マドリッドへ。 マドリッド最初の夜は、これまた事前チェックを入れ、オンライン予約も済ませているレストランで、ナイスなディナー。 (これも、「フード&スポット」でまとめてレポートします。) スペインの今風レストランは、細部にこれでもか、これでもかと様々な工夫がされている。タパス・バーでの定番メニュー にガブ飲みワイン、その合間にスリークなNueva Cocina(ニュー・キュイジン)をはさむことで、スペインは豊かな食の旅を 提供してくれる。マドリッドのような都会なら、スターバックスもあるし。(スタバなら、シエスタ時間にクローズしないし) で、さすがに白いご飯が食べたくなり、二夜目は宿泊先「The Westin Palace」の通り向こうに見つけた 「銀座」レストランへ。グラウンド・フロアが回転寿司、上の階が普通のダイニング・ルーム。 回転寿司カウンターに座り、ビール一気飲みしたあと、スペインの発泡酒Cavaを1本取って、食べる・食べる・食べる。 「イベリコ豚のカツ丼」なるメニューがあり、仕上げにこれを。食べすぎ。飲みすぎ。 |
2006年 3月某日 |
11泊の旅を終えて、マドリッドからフィラデルフィア経由、サンフランシスコへ。 マドリッド〜フィラデルフィア間は熟睡。熟睡のあまり、機内食も食べず。 フィラデルフィアで、とんでもなくスローな税関係員の列に当たり、待ちながら立ったまま居眠りした。 フィラデルフィア〜サンフランシスコのフライト時間は、約6時間。 さすがにお腹が空いたので、今度は眠りこけずに機内食を食べようとするも、今、国内線はボックス・ランチか、 スナック・ボックスを各自で払わなければならないことを、すっかり忘れていた。(エコノミー・クラス) 財布を見たら、ユーロは50ドルくらい残っていたが、アメリカ・ドルはたったの7ドルしかない! ボックス・ミールは、5ドル。ビール、ワインなどアルコール類も5ドル。 ビールをぐび〜っと飲んで食事を!と用意できていた体が、音をたててしぼんでいくような気分になる。 小学生でも計算できるが、ビールとボックス・ミールの両方を取ろうとすると、10ドルかかる。そして、所持金7ドル。 サラダをあきらめて、ビール5ドルにナッツをかじるか、ビールをあきらめてサラダ5ドルとコーヒーにするか、サービス・トレイが近づいてくるまで ず〜〜〜〜〜っと迷っていた。 おいしい食事を楽しんで、おいしいワインを飲んで過ごしてきた旅行の最後に、何と素晴らしい究極の選択肢であろうか。 |