2007年01月17日
今冬は、雨が少ない一方で、かなり寒いです。明け方の気温が氷点下になる日が続いていたりして、ぶるぶる。
全米の天気予報で最低・最高気温を見ていると、しかし、東海岸のニューヨークは暖冬のようで、最高気温が
ここベイエリアとさして違いがありません。同じ西海岸方面でも、北のシアトルになると、最高気温で連日摂氏2〜3度
程度で、ここらへんよりぐっと寒い。
今週は、「20ドル以下のカリフォルニア・ワイン」Vol.26をお届けします。
FORTITUDE
Semillon
Napa Valley, 2005
$18.99
「Fortitude」というのは、「不屈の精神」とか「じっと耐えること」という意味の言葉で
「Etude」のセカンド的ブランドです。
「エテュード」といえば、ピノ・ノワールとカベルネ・ソーヴィニョンが有名ですが、カベルネにしても
AVAが「ナパ・ヴァレー」となっているものが最も一般的であるものの、当ワインのコア・ファンは、
AVAが「ラザフォード」「セント・ヘレナ」になっているカベルネを重宝しておられるようです。
後者2種はいづれも、生産量300ケース以下ですので、店頭に出回ることはほとんどありません。
「エテュード」の名を世間に知らしめたピノ・ノワールも、「カーネロス」のピノ・ノワールよりも、
「Heirloom」ピノ・ノワールの方が、カリフォルニア・ワイン愛好家には知られているかもしれません。
このほかに、「Deer Camp Vineyard」という単一畑ものピノ・ノワールがあり、フルボディではないけれど、
ミネラリティと複雑味を好む方には大好評のワインとなっています。
で、「フォーティテュード」ですが、このブランド名では、今回ご紹介しているセミヨンと、ロゼ、そして
チャーボノ、ジンファンデル、キャリニャン、プティ・シラーのフィールド・ブレンドものが出されています。
いづれも、ナパ・ヴァレーにおいてヴィンヤードの開拓に勤しみ、小規模ながら代々畑を守ってきた家族経営の
ぶどう栽培者に光を当て、そこのフルーツを使って造られています。時代に流されず、それぞれが信じるやり方で
葡萄を育ててこられた、その姿勢に敬意を表して、「不屈の精神」という名前がつけられたのでしょうか。
セミヨンは、カリストガの近くに畑を持つLuvisi
Familyが育ててこられているフルーツ。
ルヴィーシ・ランチには、1908年植樹というオールド・ヴァインもありますが、セミヨンは樹齢(?)25年。
100%セミヨンの、このワインはML(マロラクティック発酵)をさせていません。
ですから、色は限りなく透明に近く、シャキ、パリっ!です。
柑橘系の香り、そしてフルフル新鮮、クリスプな味わい。
初夏にキリっと冷やして頂くのも美味しそうですが、寒い外から帰ってきて、ぽかぽか暖かい部屋の中で
うっすら冷やされたコレを頂くのも格別です。
久しぶりに、フライド・チキンを作ってみました。揚げたあと、ピリ辛のタレに10分ほど浸した、
いわゆる「南蛮漬け」のようなもの。これに、マグロの赤身をたたいて、ケッパー、マヨネーズ、
レモン汁、しょうゆで和えたものをグリーンの上に乗せたサラダを。
セミヨンがとても軽やかで爽やかでしたので、くいくいくいくいと進んでしまい、
あっという間にボトルが空になりました。
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