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ソノマ・サヴァー Sonoma Saveurs
(註:残念なことに、このお店、2005年2月第一週を最後に閉店いたしました。現オーナーが
別の人に店ごと売却するかどうかは、まだ不明です。〜2005年2月9日〜)
【オープン前から有名になった理由】
ソノマの中心、プラザの一角にひっそり控えめにあるビストロ「Sonoma Saveurs」(ソノマ・サヴァー)は、
2003年年の暮れになってから、ようやくオープンしました。本来なら、昨年10月には開店していたはずの
当店は、オープンする前から、すっかり有名になっていました。
それは、この店のセールス・ポイントが地元ソノマのフォアグラだったことから始まりました。「フォアグラは、
Duckへの虐待だ」とする、動物保護活動家のターゲットになったのです。「フォアグラ反対!」と公に
討論を投げかけるのは、言論の自由がある限り発生してもしょうがないことです。が、動物保護活動家の
一部は、その範囲を超えました。オープン予定だったレストランの建物に忍び込み、店内を水浸しにし、
壁にスプレーで落書きをしました。オーナーの家にもスプレーで落書きをし、車に酸を浴びせ、そして、
一人のオーナーの奥さんと小さな息子さんを映したビデオを、「We're watching you」というメッセージと
一緒に送ったのです。
【3組の友達夫婦がオーナー】 画像をクリックして、ご覧下さい。
「ソノマ・サヴァー」は、3組のカップルがパートナーとなって
立ち上げました。過去17年間にわたって、アメリカ西部で唯一
のフォア・グラ生産者である「ソノマ・フォアグラ」のGonzalez
夫妻、サンフランシスコの有名レストラン「アクア」の現シェフ、
Laurent Maurique氏と奥様、そして検事Didier Jaubert
氏と奥様です。
現アクア・シエフのローレンは、フランス・Gascony出身で、
つまり、フォアグラの故郷ともいえる土地で育ってきた人なので、
今回のアタックには、さぞや驚かれたことと思います。
【小さなビストロ】
大々的な看板があるわけでもないビストロは、店内もとても
こじんまりしています。4人掛けのテーブルが3つ、2人掛けの
小さな丸いテーブルが6つ、そしてワイン・バーにスツールが
4つ、これだけです。
私達は、開店直後の午前11時半に行きましたが、正午を
過ぎるあたりからどんどん人が入ってきて、すぐに満杯に
なっていました。オープン前のゴタゴタも何のその、もう
すっかり地元の人達に人気のレストランになっているようです。
【
メニューにカラーの表示?】
メニューは、「ハウス・スペシャル」6種、スープ2種、サラダ
5種、サンドイッチ4種、グリル6種、デザート4種で構成され
ており、テイクアウト用のデリ・セクションも、店内入り口そばに
あります。
メニューには、それぞれに四角マークがついており、7色に
区別されています。これは、そのディッシュに合うワインの
表示で、ブリキ缶にメニューと一緒に入れられてある
ワイン・リストに、色ごとのリストアップが載っています。
例えば、緑は「White Wine〜Crisp, racy and fruity」、
黄色は「White
Wine〜full, rich and aromatic」といった
具合です。
【「カリフォルニア・パラドクス」 18ドル】
ハウス・スペシャルの中の一品。タイトルがユニークです。
フォアグラ・テリーヌ、ソノマ産ブルーチーズ、ほんのり
トーストーされたパンと、デーツ(なつめやし)のチャトニー、
これにグラス1杯のレート・ハーヴェスト・ワインがセットで
出てきます。
前菜なのに、食後酒とされている極甘ワインを合わせる
なんて、カリフォルニア人達にとっては「パラドクス」で
しょう?という、フランス側からの皮肉なジョークなので
しょう。
テリーヌ、とても濃厚、チャトニー甘さ柔らかめで美味。この2つのパンチが強烈なので、
ブルーチーズで一休み、という感じがして、私にとっては、それがパラドクスでした。
紫がかったワイン色に染まった洋ナシが、歯ごたえ充分で
リフレッシング。コンフィされたダックが、食べやすく細切れに
なっていて、味が深く塩気も適度で良かったのですが、
サラダが、やはり美味しかったです。
ピーカン、フリッセー、ルッコラ、チャイブ、シャロットが
たっぷり盛られていて、かけられていたパンプキン・シード・
オイルが、意外と濃厚でびっくりしました。
ボリュームたっぷりのサンドイッチで、一人なら、この1品
でランチは充分です。
ちゃんと厨房でグリルされたチキンを小さく裂いて、
特製アイオリ・ソースでマリネされたものがはさまれています。
グリルされた肉が、そのままボーンとはさまれたのが
出てくるのかと思ってましたので、意外でした。
他に、ベーコン、セロリー、ルッコラがはさまれていて、
パンも、カントリー・ブレッドでサクサクとグリルされており、
なかなか食べ応え抜群のサンドイッチ。
サラダもたっぷり添えられてくるのが素晴らしい。
【地元のワイン】
ワイン・リストは、各ワインの横に上記の色マークがついています。別に、その通りに注文しなくても
良いのですが、大変参考になります。
「ソノマ・サヴァー」(ソノマのフレーヴァーという意味)という店名だけあって、ワインは全て
ソノマを中心としたローカルものばかり。
「へえ、こういうワイナリーがあるんだ!」と興味を惹くラインアップ。メンドシーノのワイナリー、
「Fattoria
Enotria」のドルチェット2000 ($23)も飲んでみたいし、同じくメンドシーノの
「Graziano」のジンファンデル2001,
Robert Parker Vineyard, Organic Wine ($28)なんて
どんなのだろう、と思ったりします。
有名どころ、メジャーどころのオンパレードといったリストではなく、店のサイズにふさわしい、
あまり知られていない地元のワイナリーのものを揃えているところが、とても素敵だと思います。
一番高いものでボトル88ドル以外は、20〜40ドル代ですから、リーズナブル。
Sonoma Saveurs
ソノマ・サヴァー
住所: 487 First Street West, Sonoma, CA 95476
電話: (707)
996.7007
ウエブサイト: http://www.sonomasaveurs.com
営業時間:午前11時半〜午後7時半 火曜日〜日曜日
予約は、今のところ取っていません。早い者勝ち状態です。
(2004年3月現在)