ネクター

【マリーナ・ディストリクト】　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　画像をクリックして、ご覧下さい。

                    サンフランシスコを訪れる観光客の方々、
                    特に日程に余裕のない日本からのビジターは、
                    ユニオン・スクエアや、フィッシャマンズ・ワーフ、
                    ちょっと御存じの方でＳＯＭＡ地区を
                    見て回るだけに終始してしまいがちです。

                    ですから、フィッシャマンズ・ワーフの更に
                    西、Chestnut Street, Lombart Street,
                    Fillmore Streetが中心ストリートとなる
                    「マリーナ地区」では、滅多にそういうビジターの
                    姿を目にすることがありません。

                    でも、このあたりはユニークかつ人気のレストラン、カフェ、バーが集中しており、
                    週末ともなると、駐車スペースを見つけるのにひと苦労のエリアとなります。
                    そういうフード＆ドリンク激戦区に、２００４年２月にオープンしたのが、
                    「ネクター・ワイン・ラウンジ」です。

                    「ネクター」というのは、「おいしい飲み物・美酒」
                    という意味の言葉で、ギリシャ神話内では、
                    「ネクタル～神々の酒：これを飲めば不老不死
                    となるという～」（by研究社英和辞典）となります。

                    おいしいお酒を飲める場所なら、ホイホイとどこ
                    へでも、の私と友人は、とある火曜日に
                    ここを訪れました。
                    「ラウンジ」という名前をつけているだけあって、
                    縦に細長い店内には、バーカウンターの他に
                    座高の低いソファー＆テーブル。　
                    バーカウンターも高さが２段になっていて、
                    ハイチェアーが置かれたバーと直角にあるのは、

フカフカ・ボックスチェアが置かれた低めのバー。

                    店では、メニューにあるワインの販売も行って
                    おり、入り口近くの壁には、それらのボトルが
                    陳列されています。これらのワインは、
                    グラス売りされており、常時約４０種類ある
                    「バイ・ザ・グラス」メニューには、テイスト・
                    サイズ（約２オンス）、グラス、ボトル各料金、
                    そして販売価格が並べて記されて
                    います。

                    「ネクター」では、各国からの様々なワインを
                    気軽に飲んでもらおうと、フライト・メニューを
                    充実させています。そのネーミングもユニーク。
                    例えば、「３種のパレットが白ワインの世界を
                    広げる・・」として「Anything But
                    Chard Flight」。
                    「ＡＢＣ」（シャルドネ以外なら何でも）という、
                    ここ数年のトレンドを洒落て名付けたフライトは、

                   2002 Montesole, Fiano di Avellino （伊・カンパニア）
                    2004 J.Wilkes, Pinot Blanc （カリフォルニア、サンタ・バーバラ・カウンティ）
                    2003 Zelfina, "Serience" Alder Ridge Vineyard （ワシントン州・コロンビア・ヴァレー）

といったラインアップで、１３ドル。
他には、「快楽主義が液体になると・・・」と

                    して「bad-assed red flight」（くそくらえ・
                    赤フライト、とでも訳しましょうか。下品で
                    すみません。）　３種で１５ドル、
                    バブル・フライト３種で１３ドル、
                    イベリアン・フライト３種で１２ドルなど・・・。

ラインアップは毎週変わりますので、
訪れるたびに新しい出会いが期待できます。

                    私達はまずノドを潤すべく、「バブル・フライト」
                    を注文。
                    この日は、
                    NV Casalnova Prosecco del Veneto （伊・ヴェネート）
                   2000 Gruet Blanc de Blancs （ニューメキシコ州・アルバカーキー）
                    NV Jaume Serra Cristalino Rose Brut （スペイン・ペネデス）の３種でした。

                    「ネクター」は、ワイン・ラウンジ、すなわち「飲む」ことを主体にした店ですので、
                    食べ物は、つまみになる程度のものです。
                    でもそれは、チーズの組み合わせだとか、フルーツの盛り合わせだとか、
                    そんな単純なものではなく、シーフード、お肉、デザートをバランスよく提供しています。

                    それぞれのディッシュには、お薦めのマッチング・ワインが紹介されており、
                    ディッシュだけなら８ドル、お薦めのこのワインとあわせると１４ドル、という風に
                    書かれてあります。

                    ★　ムール貝　★　　８ドル

                    大振りのムール貝の身を、プロシュートで
                    巻いて，軽くソテーされてあります。
                    ピリっと辛みの効いたレムラード・ソースが
                    美味で、スパークリングを一気飲みしそうに
                    なりました。

★　ホタテ　★　　　　８ドル

結構なサイズのホタテが二つ、きれいに

                    焼かれています。
                    ホタテの下には、フェネルとリーク・キノア。
                    レモン・ソースがアクセント。

                    このあたりで、ボトル・ワインを注文。
                    飲んだことがないものを・・と、
                    Spelletichのカベルネ・ソーヴィニョン９９を。
                    （カリフォルニア・ワインです）

★　ポーク・テンダーロイン　★　１０ドル

                    暗くて、写真も何が写っているのか、よく
                    わからない。
                    これこそポークでしょう、といった感じの
                    ワイルドな味わいもさることながら、
                    牛乳でゆでたポテトと、ほうれん草の
                    組み合わせが良かったです。

                    そこらへんのキャンドルをかき集めて
                    写真を撮ったのですが、これが限界。
                    シャッターをたくと、白けた感じになる
                    ので絶対シャッターは使わないのですが、
                    冬時間になると、これだから苦労します。

つけあわせは、バターナッツ・スクアッシュ
のマフィン。なるほど。

                    チーズそのものの美味しさも大事ですが、
                    それと一緒にする食材も、とても大切。
                    カリっと歯ごたえ充分のパンもグッド、
                    そしてリンゴとフェネルのサラダが
                    大変爽やかで美味しかったです。
                    なるほど。

                    「ネクター」を経営する３人のパートナーのうち、
                    おひとりはアントン・ヒックスさんという
                    お母様が日本人でいらっしゃる若い男性。
                    同じ日本バックグラウンドということで話が弾み、
                    途中から出るわ、出るわ、

いろんなワインが３種グラスワイン・フライトで登場。

                    オープンして１年半、近所のレストランで食事
                    をしたあと流れてくる人が多く、
                    手頃な料金で、かなり豊富なワイン・リストを
                    出していることもあり、今までのところ、かなり
                    順調にやってきている、とのこと。

                    ＢＧＭも軽く流れる程度で、同席者と声を張り
                    上げてしゃべる必要もなく、丁度良い感じ。
                    シティのどこかで夕食を食べたあと、もう一軒どこかで一杯、
                    という時に、また訪れてみたいラウンジです。

ネクター・ワイン・ラウンジ Nectar Wine Lounge
住所	3330 Steiner Street, San Francisco
電話番号	(415) 345.1377
ウエブサイト	www.nectarwinelounge.com
営業時間	月～木　午後５時半～午後１０時半金・土　　午後５時半～深夜０時日　　　　午後２時～午後９時リテイル（ワイン販売）は、午後２時からやっています。