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FURENZU      フレンズ

【エメリーヴィル】

サンフランシスコからベイブリッジを渡った「イースト・ベイ」は、大学でお馴染みのバークレーや、大きな港を持つオークランド、そして
当サイト管理人が住むアラメダなどの市がある地域です。
バークレーとオークランドの間にあるのが「
Emeryville」という比較的小さな街。その昔は本当にな〜〜〜んにもない所で、
倉庫が点在するだけの、存在感のない街でした。
が、アムトラックの駅を大改装してきれいなものにし、大手企業を誘致し、ホテルを建て、ショッピングモールを造り、ここ数年で
見違えるほどのナイスな街に生まれ変わりました。

大型ホーム・ファニシング店「IKEA」が登場したあたりから、その変貌に拍車がかかったように思います。さらに、昨日、ディズニーが
大金はたいて手中に収めたアニメーション製作会社「
Pixar」が2000年に、ここエメリーヴィルに移転してきて、街の知名度も
ぐんと上がりました。

街の開発はまだまだ続いており、(つまり空き地がまだまだいっぱいある)、住居と職場を共存させる「ロフト」型コンドミニアムの
建築が進んでいます。その一角にひっそりオープンしたのが、今回ご紹介する「フレンズ」です。

【もとエンジニアの女性シェフ】

オーナー・シェフのCynthia Fungさんは、もともとコンピューター・プログラマーで、レストラン業界の
経験ゼロでした。エンジニアとしての仕事そのものは面白かったのですが、新しく参加してきた上司の
やり方にストレスを感じ始め、次第に仕事自体にも疲れを感じたそうです。

食べ歩きが大好きで、自ら料理するのも大好きだったシンシアさんは、エンジニアの仕事を辞めたら
レストランを開こうと考えておられました。あちこちのレストランに行っては、「こういうインテリアがいいいな」
「こういうディッシュは良いなあ」とアイデアを蓄積、自分なりの理想のレストランを夢見ておられたのです。
そして、勤めていた会社を辞めた次の日、親戚から現在の物件を紹介され、彼女のイメージする店の形が
ひらめき、すぐに契約を結んだそうです。各種ライセンスも、予想以上にとんとん拍子におりて、
約3ヶ月の準備期間を経て開店。

店のコンセプトは、「New Wave Asian Cuisine served Tapas style」。
小皿料理ですから、店の雰囲気はいたってカジュアル。天井と、壁の一部に銅版を使っており、壁紙もダークな臙脂色で統一
されていて、ミニマムに抑えられた照明が、洞窟のような雰囲気を出しています。
全20席くらいの本当に小さなお店ですが、ウエイトレスさんもキビキビ、親切な女性で、居心地は抜群。

Honey glazed squids 7ドル

あまりに暗くて、写真ではディッシュの中身がわかりにくいのですが、メニュー名のとおり、
軽く炒め揚げしたイカのゲソをハチミツでつや出ししたもの。
シーフード素材で少し甘めなものは、ロゼ・シャンパンと大変良く合います。
食欲にエンジンかかった感じ。

Shrimp in Nest 8ドル

「フレンズ」のシグナチャー・ディッシュ。
香ばしくグリルされたエビを、固焼きソバで「巣(ネスト)」のように覆っています。
タパス・スタイルなので小皿に盛られた料理は量も少なく、だから、いろいろなものをたくさん注文できるのは
良いのですが、これはもう少し食べたいなあと思いました。
固焼きソバが大好きなので・・・。

Honey Ribs 8ドル

店内灯りを抑えてあるので、肉片なのか骨なのか、よ〜〜く注意して見てから食べないと、
ガブっと噛むと骨で歯が折れます・・・ってことはないでしょうが、しかし暗い。
恋人同士で来るとロマンティックで良い感じだと思います。
骨についたリブの肉は、とても柔らかく、口の中でもごもごやったら、すぐに骨からお肉が
はがれます。タイ・バジルが味わいにパンチを効かせていて、また、マスタードの葉っぱの苦味を
ここに持ってきたところに、なるほどと思わされました。ベリー・グッド。

Satay Chicken and apple warm salad 6.50ドル

最近、自分でも頻繁に果物をサラダに使うので、どれどれと注文。
そしてこれも「なるほど」。 ピーナッツ・ソースの風味、リンゴのサクサク感、セロリの苦味、
食材それぞれの個性を、ひとつひとつ味わいました。
同行の友人が、火の通っていないリンゴ、セロリにアレルギーがあるので、このディッシュは
ほぼ私ひとりで食べてました。 
メニュー全体的に甘めなためか、セロリとかマスタード・グリーンだとかの苦味がありがたく感じ、
効果大の演出だなあと思いました。

Brussel Sprouts★ 7ドル

冬の野菜の中で、この芽キャベツは大好きなもののひとつです。キャベツのミニチュア版の
その形からして可愛らしく、さくさくの歯ごたえもグッド。
「フレンズ」で使われていた芽キャベツは、小さめのもので(写真では大きく見えますが)
ヴィネガー・ドレッシングで和えてありました。


Fried Oysters 8ドル

いわゆる牡蠣フライです。かなり大ぶりの牡蠣。キメの細かいパン粉で、しっとり揚げられて
おり、ジューシーな牡蠣がとても美味。
家で牡蠣フライを造ると、日本人の場合、大抵とんかつソースかウスター・ソースをかけて
食べますが、「フレンズ」はガーリック・チリ・ソースを添えています。
ベトナム料理でよく使われていそうなピリ辛ソース、これが牡蠣フライととても良くマッチする
ことを初めて経験しました。 今度、家でやってみよう。

メニューは一部の定番メニューを除き、毎月変わります。
月に一度、とっても料理のうまい友達の家に遊びに行くような感覚で訪れたい店です。

 

フレンズ
FURENZU

住所  3986 Adeline Street, Emeryville
電話番号  ( 510 ) 601.1882
ウエブサイト  www.restaurantfurenzu.com
営業時間  
 ランチ:月〜金 午前11時半〜午後2時半
 ディナー:毎日 午後5時半〜10時

 6名以上のみ予約を受け付けます。
 

メモ  
 ★店名「FURENZU」は、スペル・ミスではありません。「フレンズ」の日本語読みをそのまま名前に
  しています。
 ★ワイン・リストも、オーナー・シェフのシンシアさんが自ら作成。
  食べることも好きだけど、飲むことも大好きという彼女が作ったワイン・リストは、
  数は少ないながらも、なるほどと思うセレクションです。
  「Point Conception」のシラー・ロゼだとか、ワシントン州の「フライング・フィッシュ」メルローを
  載せているなんて、キュート。
  

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