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2006405

丸々一ヶ月のご無沙汰をいたしました。
今年の3月は、雨・雨・時々曇り・ちょっと晴れ・雨・雨の連続で、ベイエリア各地で降雨日数の記録が出ました。
例えばサンフランシスコは、3月(31日間)のうち、雨の降った日が合計25日にもなり、これは1904年の「23日」を抜いて、実に100年ぶりの
雨降り月となりました。 対岸のオークランドも、合計22日で1983年の記録20日を塗り替えています。

4月に入ったというのに、この雨降り模様がまだ続いており、一体いつになったら、あの爽やかな青空が戻ってくるのか待ち遠しい限りです。

今週は、なんちゃってブログ「こんなもの食べてます、飲んでます」の3月分をお届けします。 11泊13日で南仏・スペインに行っておりました
ので、旅の中での飲み食い話となっています。画像は、それぞれクリックしてご覧ください。
 

 2006年 3月某日

サンフランシスコからシカゴ経由、パリ・シャルル・ド・ゴール空港着。現地は午前9時半すぎ。相変わらず、入国は
パスポートをチラっと見せるだけの簡単スルー。何月何日に入国というスタンプも押さずして、どうやって各国からの
訪問客を管理しているのだろうと不思議に思う。
午前中の到着にも関わらず、宿泊先の「Clarion St. James & Albany」にチェックインできたので、
早速ホテル内ジムを見学し、部屋で着替えて、45分ほどマシーンでジョギング。旅行中、運動ができるのは恐らく、
この日だけだろうと予想して。
夜は、パリ在住の知人・萩野晴美さんと5年ぶりの再会。ホテルから徒歩3分の「Marché St-Honoré」にある、
Bistrot L'Absinthe」で。シェフ、ミッシェル・ロスタン氏のセコンド・ラインとのこと。到着日早々だというのに、
しっかりお腹を減らして臨んだので、白のハーフ、赤ボトル1本を3人で(というか、私と萩野さん二人で)、あっさり
飲んでしまう。ただ、やはり時差ボケのためか、何を飲んだか、食べたか、メモするのをまったく忘れる。
 
  2006年 3月某日
 
南仏プロヴァンス、アヴィニョンへTGVで移動。インターネットでチケットの購入及びプリントアウトをしてきたのだが、
便利な世の中になったものだと、つくづく思う。予約された座席は、長い長〜〜〜〜いプラットフォームの一番端、
先頭車両にあったので、席に着くまでにゼエゼエ息を切らす。おおい、エクスサイズしてるのかあ??
パリからノン・ストップで、2時間37分のアヴィニョン。ここでは特にどこのレストランにも予約をせずにやってきた。
街の中の某ビストロに行ってみたものの、ちょっとした事情により、申し訳ないが注文を打ち切り出てしまう。

いわば田舎の観光地なので、極上フレンチを味わうことなど期待していなかったこともあり、宿泊ホテル
Avignon Grand Hotel」内のレストランで夕食。
一皿、ひと皿のボリュームが結構あって、アントレ+Plat+デザートの3コースで満腹。
盛り合わせに「今風」の工夫がされていて、ホテルのダイニング・ルームなりに一生懸命な感じが出ていて好印象。
ウエイターさんが英語OKの方で、彼にお任せして、白のハーフ、赤ボトル1本を注文。
白、Chateau Mont-Redon, Chateauneuf-du-Pape 03
赤、Clos de L'oratoirede Papas, Chateauneuf-du-Pape 01。

白は、グルナッシュ、クレーレット、ブールブーラン、ルーサンヌ、ピックプールのブレンドで、グルナッシュと
ルーサンヌ以外は聞いたことも味わったこともない品種なので、その味わいも「知ってるような知らないような、
会ったことあるのかないのか、よくわからん」もの。でも、美味しかった。
赤は、シャトーヌフ・ド・パプ独特の骨太感が、食べ物で程よくこなれて、飲みやすく美味。
食べ物と合わせてこそのワイン、というポリシーが、このあたりではより実感できるように思う。
 

 2006年 3月某日

プロヴァンス・ワイナリー巡りの一日。ネットでサイトを発見、一日案内をお願いした「スタージュ・アン・プロヴァンス」の
栗田さんと対面。いつも、日本からのお客様をご案内する立場にある私が、今日は案内してもらう側になるわけで、
少々面映い。彼女の可愛い車で、ラストー、ジゴンダス、シャトーヌフ・ド・パプを回り、全部で5軒のワイナリーを訪問。

来る前に「1日に5軒訪問」を知り、「大丈夫かなあ。ぶっ倒れないかなあ。」と、同行のシニア面々を思い、
朝のうちに「決して、出されるワインすべてを飲まないように。ちょっと口に含んで、あとはピっと吐き出してくださいね。」と
お願いしたのだが、慣れていないと、このスピットは難しい。 案の定、2軒目過ぎたあたりで既に酔いが出てきた模様。
3軒目から、シャトーヌフ・ド・パプ地区に入ったため、フラフラ度が倍増した感じだった。
私はと言えば、スピットも好調、3軒目あたりから逆に俄然、食欲ならぬ、飲欲が増してきて、がんがんテイスティング。
(訪問したワイナリーについては、「ワイナリー情報」でまとめてレポートします。)
 
 2006年 3月某日

アヴィニョンから日帰りで、アルル。普通列車で約20分。車内で、イタリアでの友人の結婚式に出席したついでに、
南仏をひとり旅中の日本人女性と知り合う。とても美人だし、スタイルも良いので、フライト・アテンダントではないかと
勝手に想像。カリフォルニアに来られることがあったら連絡してね、と、厚かましく自己宣伝。

どぶ川のごとき色をしたローヌ川と、城壁に囲まれたアルルの街は、フランスとは思えないほどローマ遺跡が豊富な
ユニークさを持つ。円形競技場のタワーに上ると、街全体が見渡せる。アリーナそのものより、ここからの眺めがポイント。
サン・トロフィーム教会も、その回廊Cloîtreが素晴らしく、また、そこの上に上がって中庭を見下ろすポイントが抜群。
「サルとなんとかは高いところに登りたがる」というセオリーをなぞるのだ。

一番心ゆさぶられたのは、古代劇場。現在、一部修築中なのだが、緻密な彫りが施された石がゴロンゴロン
そこらへんに転がっていて、一体自分は今、どの時代にいるのだろうかと混乱させられる空間。
入場料がかかるせいか入ってくる人も少なく、だから犬の糞に注意する必要もなく(街中は、特に川沿いなど、
ほんと〜〜〜〜〜に犬の糞が多い)、しばし瞑想にふけっていたのであった。

ランチ時、サン・トロフィーム教会近くの路地で、なんとなく「ピン」ときたレストランに入った。「La Fuente」という店。
スペシャル・メニューにパエリアがあるという、どこ料理の店なのかよくわからなかったが、奥にテラス席もある
こじんまりレストラン。
私達がランチ時最初の客で、そのあとにぞろぞろ入ってきた人達は、8割が常連さんのようだった。
ボリュームたっぷり、盛り付けも見た目を大切にしている感じで○。パエリアもまずまず。
まだまだ歩くので、昼間っからのワインは控える。カフェ・オレばっかり。
 
 2006年 3月某日

アヴィニョンに3泊したあと、国境越え列車でバルセロナへ。普通に起きて午前10時半あたりの列車に乗ると、
延々8時間の乗車となるので、頑張って早起きして、午前6時アヴィニョン発の列車に乗り、モンペリエで、
バルセロナ行き午前7時26分発の特急に乗り換える。これだと、バルセロナに正午前に到着。
誰も整理する人がいないから列が乱れまくり、いらだった人が怒鳴りまくりの「ケオス」タクシー乗り場でタクシーを
つかまえて、ホテルへ。
バルセロナは、タクシーが初乗り1.50ユーロと大変安い。2・3人いたら、事情のよくわからない地下鉄で苦労するより、
タクシーを利用した方が絶対ラクだ。
ホテル「Condes de Barcelona」は新館の4階の角、グランシア通りに面し、1ブロック先にガウディ設計の
「カサ・ミラ」が見える素敵な部屋がアサインされた。外見は歴史の古そうなものなのに、館内はとてもモダン。
通り向こうの旧館横に、何やら良さそうな店のサイン。フロントの人に、「あのレストランはホテル内レストランなの?」と
聞くと、「そうですが、大変な人気で、ひと月前の予約でも難しいくらいです。」とのこと。
「じゃあ、今晩なんて空いてないですか」との質問には、「ダメ、ダメ。一週間先までびっしり」との答え。
「ふ〜〜〜ん」と納得したふりして、ランチ用のタパス店を聞く。

フロントが教えてくれたタパスの店は、すぐ近くの「Lizarran」。おそらくスペインのあちこちにあるチェーン店だと思う。
店に入るなり、元気なお兄さんが「英語?シー、OK!ここはね、このカウンターに並んでいるのがセルフサービス、
あとはメニューから選ぶんだ。どこでも好きなところに座ってよ。何か飲む?Vino ? Tinto ? Blanco ? 赤?シー。
じゃあ、リオハでも飲む?」と、弾丸銃のように言葉が出てくる、出てくる。

で、カウンターから適当なピンチョス(串さしの品)を取って、時々奥のキッチンから出てくるものを取って、
コップでワインを飲みつつ。
お皿に残った串の数で、お勘定。タパスの店、初体験の人にはわかりやすいシステムでよろしいのでは。
何より、店の元気な元気なお兄さんのおかげで、列車国境越え後の疲れも吹っ飛んだ。

店を出て、隣の隣の、例の「予約が難しいレストラン」を覗くと、中にスタッフの人達が見えたので中に入り、
「当ホテルに泊まっているのですが、今晩ディナーの席、空いてませんか?」と聞いてみた。
しばらく、予約台帳を調べたあと「大丈夫です。開店直後の午後8時半でよろしいですか?」とのこと。
ほら、空いてるかどうかは、実際に聞いてみなきゃわからない。

スペインにおける、アヴァンギャルド系レストランで食事することは、今回の旅の私にとっての第一目的でもあったのだが、
1泊だけという事情から、まったくリサーチしていなかったバルセロナで、こうして「ヒット」と出会う。
(このレストラン「LASARTE」については、他のスペイン2店と一緒に、「フード&スポット」でレポートします)
 

 2006年 3月某日

快晴のバルセロナをあとにして、飛行機でマヨルカ島へ。飛行時間約40分ほど。オンライン予約でVueling航空の
チケットを買ったのだが、安いの安くないのって、ひとり20ユーロだ。予約代、Tax, Vat含めても、一人33ユーロ弱。
マヨルカ島からマドリッドへは、SpanAir航空のチケットをオンライン購入したが、これも、ひとり19ユーロ。
Tax、サービス代加わって、一人36.62ユーロ。サンフランシスコ〜ロサンジェルス間とほぼ同じ距離だということを
考えると、この安さは驚きである。オンライン予約のみの販売なので、必然的に大型団体は利用できず、だから空港内
カウンターでも並ぶ人の数が圧倒的に少なく、すいすいすいとゲートまで辿り着ける。遅延もなかったし、素晴らしい。

空港からタクシーに乗って、全8室の「Hotel Dalt Murada」へ。荷物をほどいて、すぐに街散策へ出かける。
マヨルカ島では、ランチが午後1時からくらいで、ディナーが午後8時半あたりからというのが一般的なので、
私達もこのパターンに自分達をはめこむ。午後2時半にお腹が空いてきた。
丁度、「Marcat d'Olivar」(オリヴァー市場)が視界に入ってきたので入ってみた。魚屋さん、ハム屋さん、肉屋さんが
びっしりの市場、時間的にシエスタ開始の頃で、みなさん店じまいをやっていた。とある一角に、カウンターのタパス店が
あり、そこだけはシエスタ時間も営業中のようで、これ幸いと、ハイチェアーに腰を下ろす。
ディスプレイされていたものを、コレと、コレとアレで、指差して注文。
マヨルカ島名物、エンサイマダもあったので、それも注文。ものも言わず、がつがつと食べる。美味い。

次の日の夜、マヨルカの新しいアヴァンギャルド系レストランを予約したので、この日の夜はホテルの人に聞いて、歩いてすぐの居酒屋「Taberna del Caracol」へ。こんな所に店なんてあるの?と心配になってくるような、ふっつ〜〜の路地にポコっと灯り。
入って左奥にバーカウンター、店奥にオープン・キッチン。手書きの「今日のスペシャル」黒板があり、ハモン(ハムです)肉がボコボコ
ぶら下がっている店内。
英語はほんの少しだけ話せるという店の主人の、カスティリアン・スパニッシュの説明を聞いて(半分以上、理解不可能)、
チキン・クロケット、pulpo a la feria(タコのグリル)、トマトとフェタ・チーズのサラダ、Frito Mallorquin(何かのフライかと思ったら、ポテトや野菜、
ラムのモツを炒めたものだった。マヨルカ名物ディッシュのひとつ)、エスカルゴを注文。
ワインは、マヨルカ島産の赤を1本とリクエスト。
Jose L. Ferrerの、Tinto Crianza 02。ホゼ・フェラーというのは、マヨルカ島で最古のボデガ(ワイナリー)で、島内の主要バー、
タベルナ、レストランで必ず見かける。・・ということを、あとになって知ることになる。

マヨルカ島のある諸島一体は塩の産地としても有名なのだが、この店はどのディッシュも、ちょっと塩気強すぎ。若い(!)私はまだ良いが、
同行のシニア面々には少々、辛い様子だった。タパス料理名物のひとつ、タコのグリルにも、粒々岩塩が勢いよくふりかけられていて、
ガリガリと音がするくらいで、タコ食べてるのか塩粒かじってるのか、わからなくなるくらいだった。
だからというわけでもないのだが、個性的な赤ワインがことのほか良く合い、私一人で水みたいにワインをガブガブ飲んでいた。
帰途、千鳥足になっていたのも、さもありなん。
 

 2006年 3月某日

宿泊先「Hotel Dalt Murada」は、Moragues家が邸宅を宿泊仕様にコンバートして、2001年に開業させたところ。
全8室、それぞれ形もサイズも異なる。ホテル内ダイニング・ルームは、朝食のみ。朝起きると、階下からぷ〜〜んと
香ばしいクロワッサンの香り。オレンジ・ジュース、フルーツ・サラダ、ふかふかクロワッサン、ハム&チーズ、パンが
出される。ここの、カフェ・コン・レチェがまた美味で、私は毎朝2杯ずつ頂いていた。

マヨルカ2夜目は、旅に出る前からチェック入れていた新しいレストラン。堪能した。
(この店のことも、「フード&スポット」でまとめてレポートします)
 

 2006年 3月某日
マヨルカ島は、Camper(カンペール)靴の製造地でもあり、ショッピング通りのあちこちでこのブランドを見かけるが、
これに限らず、この島は靴道楽の島だ。実に、靴屋さんの数が多い。しかも、とてもハイ・センス。
靴屋さんを見て回るだけで半日はつぶせるほど。疲れ足なので、ベタ靴が苦手な私はカンペールのものは見るだけに
したが、あれこれと見て、快適なサンダルを見つけて購入。
靴道楽アイランドの極めつけを、とある街角で見つける。その名も「Wine & Shoes」。
マジですかい、と覗きに行ったら、本当にワインと靴が売られていた。う〜〜〜〜んんんん。

 マヨルカ最後の夜は、丸々一冊マヨルカ紹介の英語ガイドブックで「highly recommended」になっていたタパス・バーに
行くつもりだったのだが、ここが夜9時半からのオープンで、午後7時半を過ぎて「もうダメ、待てない」状態となり、
急遽午後8時半からオープンの別の店に変更。
ガイドブックにも「マヨルカでベストと言われる店。予約なしなら、開店直後でグッドラック」と書かれてあったので、
急いでそっちに向かう。 8時40分くらいに到着するも、テーブルはすべて「予約」札が立てられていて、
でもカウンターが空いていたのでそちらに陣取る。まさにタッチの差。
メニューを眺めているうちに、見る見る間に人・人・人。ふと顔を上げたら、カウンター全て埋まって、ワイン樽をテーブルに仕立てた立ち飲みスペースも、見事に全部人で埋まっていた。ひええええ。


キッチンが見えるカウンター・コーナーに座ったので、注文を受けて出来上がったディッシュが目の前に
並び、メニューを見るより、おいしそうなのをアレ、コレと指差して頼むことができてラッキー。
ここのpulpo a la feria(タコのグリル)は、前述「カラコル」でのそれと違って、塩気が薄く大変美味。
ハマったのは、ししとう。(だと思う) 家でグリルするより、やっぱりマヨルカ、オリーヴオイルたっぷり
使用バージョンだったが、豚だ、タコだ、シーフードだでお疲れ気味の胃には、これが何よりヒットだった。
店の人に、このディッシュ名を書いてほしいとメモをさしだしたら、これがまた読めない。
目の前に重ねてあったメニューを見直して、「Pimentos de Paron」と判明。
ワインは、Cote de Imazのリオハ・レゼルバ2000をハーフボトルで。ほとんど一人で飲み干す。
 

 2006年 3月某日

のんびりでありながらお洒落なマヨルカ島をあとにして、大都会マドリッドへ。
マドリッド最初の夜は、これまた事前チェックを入れ、オンライン予約も済ませているレストランで、ナイスなディナー。
(これも、「フード&スポット」でまとめてレポートします。)
スペインの今風レストランは、細部にこれでもか、これでもかと様々な工夫がされている。タパス・バーでの定番メニュー
にガブ飲みワイン、その合間にスリークなNueva Cocina(ニュー・キュイジン)をはさむことで、スペインは豊かな食の旅を
提供してくれる。マドリッドのような都会なら、スターバックスもあるし。(スタバなら、シエスタ時間にクローズしないし)

で、さすがに白いご飯が食べたくなり、二夜目は宿泊先「The Westin Palace」の通り向こうに見つけた
銀座」レストランへ。グラウンド・フロアが回転寿司、上の階が普通のダイニング・ルーム。
回転寿司カウンターに座り、ビール一気飲みしたあと、スペインの発泡酒Cavaを1本取って、食べる・食べる・食べる。
「イベリコ豚のカツ丼」なるメニューがあり、仕上げにこれを。食べすぎ。飲みすぎ。
 
 2006年 3月某日

11泊の旅を終えて、マドリッドからフィラデルフィア経由、サンフランシスコへ。
マドリッド〜フィラデルフィア間は熟睡。熟睡のあまり、機内食も食べず。
フィラデルフィアで、とんでもなくスローな税関係員の列に当たり、待ちながら立ったまま居眠りした。
フィラデルフィア〜サンフランシスコのフライト時間は、約6時間。
さすがにお腹が空いたので、今度は眠りこけずに機内食を食べようとするも、今、国内線はボックス・ランチか、
スナック・ボックスを各自で払わなければならないことを、すっかり忘れていた。(エコノミー・クラス)

財布を見たら、ユーロは50ドルくらい残っていたが、アメリカ・ドルはたったの7ドルしかない!
ボックス・ミールは、5ドル。ビール、ワインなどアルコール類も5ドル。
ビールをぐび〜っと飲んで食事を!と用意できていた体が、音をたててしぼんでいくような気分になる。
小学生でも計算できるが、ビールとボックス・ミールの両方を取ろうとすると、10ドルかかる。そして、所持金7ドル。
サラダをあきらめて、ビール5ドルにナッツをかじるか、ビールをあきらめてサラダ5ドルとコーヒーにするか、サービス・トレイが近づいてくるまで
ず〜〜〜〜〜っと迷っていた。
おいしい食事を楽しんで、おいしいワインを飲んで過ごしてきた旅行の最後に、何と素晴らしい究極の選択肢であろうか。
 

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