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2008年02月13日

雨のない、気持ちの良い初春の日々が続いています。ヒート・ディッシュも、ここのところ全然使っていないですし、
家の中での重ね着も、1枚少なくなっています。

先週に引き続き、今週も「20ドル以下のカリフォルニア・ワイン」Vol.32をお届けします。
今週更新分のネタがなかったので、どうしようかと焦っていたところ、ラストミニッツで、出会いました。

Navarro
Edelzwicker,
Mendocino, 2006         $12.00

レストランでワインを選ぶ時、同席者によって選び方が違ってきますが、ベイエリアに住んでいて、
カリフォルニア・ワインが身近にある人と一緒の場合、今まで口にしたことがないもの、聞いたことない
プロデューサーのものを第一条件にします。そして、それがランチの場合は、お値段も大きな選択要因に
なります。
いくら、飲んでみたいなあと思うワインがリストの中にあったとしても、それが例えば60ドル以上もしたら、
やはり却下してしまいます。

朝方の不意の深い霧がさ〜っと流れて、真っ青な空と、まぶしい陽光が広がった某日のランチ、Danvilleという街のレストラン
Bridges」でのミーティングに出向きました。このレストランについては、月末の「なんちゃってブログ」で簡単に書きますので、
ここでは触れませんが、ワイン・リストは9割方、カリフォルニア産。

結構なマークアップをつけておられるなあというのが第一印象で、でも、カリフォルニア・ワインを知ろうとしている人には、
教科書のようなラインアップとお見受けしました。

ミーティングの相手が地元のジャーナリストで、ワイン&フードも日常茶飯事と存じ上げていたため、リストの中に上記のワインを
見つけて、すぐに注文が決まりました。

Navarroは、アンダーソン・ヴァレー地区の老舗的存在ワイナリーで、そのピノ・ノワールもジワジワ知名度を上げてきていますが、
ソノマ郡の更に北、メンドシーノ群にあるアンダーソン・ヴァレー地区は、もともと仏・アルザス系品種(白)に向いている所とされて
いて、ナヴァロも例外ではありません。
ゲヴェルツトラミネールがお好きな方なら、ナヴァロのそれを飲まれたことが必ずあるのではないかと思います。

ゲヴェルツトラミネールやリースリングは、「甘めのワイン」と認識されていて、それ故に「素人・ビギナーが飲むもの」とか、
「ワインをよく知っている者が飲むものではない」といった極端な偏見につきまとわれているような雰囲気があるようです。
でも、天気の良い日のランチとか、野外でのパーティーのオープニングとかに、良い感じに冷えた、ほんのり甘い白ワインは、
集まりを和やかにしてくれます。

で、ナヴァロのEdelzwicker(エーデルズヴィッカー)です。
これは、仏・アルザス地方で使われている、白品種ブレンド・ワインの総称のようなもの。
もともとの意味は、
「Noble Wine」とのこと。
名前は「高貴なワイン」ですが、お値段はまったく高貴ではなく、それがまたキュート。

ナヴァロのエーデルズヴィッカーは、ゲヴェルツトラミネール、リースリング、ピノ・グリのブレンドです。
香りがフローラルで、大変飲みやすい。
甘いワインが苦手な人には、これもかなり甘く感じるかもしれませんが、酸がしっかりしていますし、
アルコール度も13%を少し越えていて、バランスが上手く取られています。

レストランは、先代シェフ時代からアジアン・テイストを盛り込んでいて、ランチには4種類のおかずが幕の内弁当のように
盛られた「ジャパニーズ・ベントー・ボックス」があります。
この日のベントー・ボックスは、タイ風テイストのシュリンプ・ソテー、ポレンタの上にアヒ・ツナのたたき、つくねを揚げたもの、
そして柔らかいロースト・ビーフが入っていました。

いづれのおかずにもエーデルズヴィッカーはちゃんと合い、話も弾むがワインも進む・・で、二人で1本、簡単に空いてしまいました。

上記のワインの値段は、ワイナリーでのもの。これがレストランのリストに載ると、さあいくらでしょうか。
1600ケース前後の生産量しかないので、ワイナリー経由でもすぐに売り切れるようです。

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