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2009年01月07日

新年明けましておめでとうございます。
今年は、一体どういう年になるのか、先行き不透明ではありますが、今年に限らず、まず健康であることが第一だと思いますので、
無理をせず、自分の体調に耳を傾けつつ、適度な運動を続け、ストレスをなるべく溜め込まないよう、飲み食いを楽しみたいと(結局、
そこに落ち着く)思うのであります。
どうぞ、今年も、よろしくおつきあいお願い申し上げます。

さて、2009年最初の「あれこれ」は、先月末にアップできなかった分、なんちゃってブログ「こんなもの食べてます飲んでます」12月分を
お届けいたします。
 

 200812 月某日

ワインカントリー日本語ガイドのお客様と、セバストポールでランチ時間となり、「K&L Bistro」へ。このセバストポール
という街は、もう少し北にあるヒールズバーグの街同様、ここ数年で、ちょっとしたレストラン、カフェが増え、ダウンタウンの活況を呈してきている所。この「K&L Bistro」も、今までは通り過ぎていったセバストポールに、「ちょっと寄ってみようか」というキッカケを作り出した店と言えるだろう。
店内はさほど大きくなく、ピークの時間に来たら、少々待たなければならないくらい。メニュー内容、黒板に書かれた
デイリー・スペシャル、いづれを見ても、アメリカン・カフェというよりは、フレンチ・ビストロ。
ランチだったので、私はサラダと白ソーセージを注文。サラダは、たっぷりのFrisée(いわゆる「カーリー・レタス」なの
だが、日本語で何と呼ばれているのかわからない)の上に、ロースト・ポテト、ダック・コンフィ、そしてポーチド・エッグ。
冬の昼間には、こういう、ちょっと暖かいものが乗っかっているサラダが美味しい。
 
 200812 月某日

 アポイント先の方と、サンフランシスコはポトレロ・ヒル(Potrero Hill)地区の「Baraka」。
 ポトレロ・ヒル、及びその隣のドッグパッチ地区は、市バスが走ってはいるものの、それを使って
 まで行く気にはなれない地域であり、何かその近くに用事があったり、オフィスがあったりという
 ことがなければ、なかなか訪れないエリアである。その日は、午前中にパークサイド地区で仕事が
 あったため、「しめしめ」という感じで、帰途道中にあるポトレロ・ヒルの店を選択。
 ランチ・メニューは、その日のスープか、レタス・サラダか、スパニッシュ・フライがセットでついてくる。
 私は、ラム・ミートボール・サンドイッチを注文。アポ相手は、フリー・レンジ・チキン・フラットブレッド。
 どちらもセットで10ドルと、現況では大変リーズナブルな方なので、たくさんの量は出てこないが、この程度で充分だ。
 が、特に「大変」美味しいというほどでもなく、わざわざ、ここまで来て食べるほどのものではないなというのが
 正直な感想。
一応、予約して行ったものの、私達のほかに誰もいない状態が、正午過ぎても続く。
大丈夫かなあ、この店と思っていたら、年明けに閉店してしまった。
 
 200812 月某日

昨年に続き、今年も家族全員でサンフランシスコに出て、クリスマス・プレゼント用ショッピング。服や靴を希望されると、本人に選んでもらって、試着もしてもらわないと、あとで面倒くさいことになる。何をくれるのだろうというワクワク感はなくなるだろうが、返品、取替えの手間がなくなる。それに、家族全員で、ぶらぶらショッピングをするなんてことは滅多にないので、これはこれで結構、楽しい。
ユニオン・スクエアのMacy's デパート、メンズ館の地下1階は、若者カジュアル専門となっていて、私は「初めて」ここに足を踏み入れた。なるほどねえ、今の男子は、こういう格好をするのねえ・・・と、興味津々。
各所置かれているマネキンが、これまた非常にリアルで、それにぶつかって「エクスキューズ・ミー」と声かけてしまったほどだ。
息子らが服を選んでいる間、キャッシャー斜め後方にあるベンチに座って待っていたのだが、そこからボ〜っと眺めていると、キャッシャーの
前に並んでいる「本物の」人たちと、マネキンの人たち(?)の区別がつかない。笑った。
 
 200812 月某日

 アポ先の人と、サンフランシスコ「Anchor & Hope」でランチ。前記の閉まってしまった店と
 違って、ここは大盛況。正午前には、結構広い店内の全席が埋まっていた。オフィス内のホリデー・
 ランチ時期でもあり、8人とか10人のグループも数組あって、それこそ昼間っからワインやビールを
 飲んで、大賑わいだ。
 男性と二人での食事だったが、トラウト(鱒)・サラダ、ロブスター・ロール(サンドイッチ)、ムール貝
 を注文、シェアして頂いた。
 当店は、前にも「なんちゃってブログ」に登場しているが、グラス・ワインが豊富なのがナイス。
 今回は、クリスマス前ということもあり、スパークリングをグラスで注文したが、ちゃんとボトルご
 2種持ってきて、テーブルで注いでくださった。
前回は、ワインを注いだあとのグラスが運ばれてきたのだが、こちらの方法に変えたのだろうか。
だとしたら、ナイス・チェンジ。
 
 200812 月某日

 クリスマス・デーは、毎年、朝8時半頃に、家族全員がクリスマス・ツリーの所に集まり、プレゼント
 開けをする。何をもらうかわかっていても、こうして家族が揃って、ホット・ココアなどすすりつつ、
 プレゼント交換をするのは良いものである。
 今回、私がもらったのは、新しいゴルフ・シューズ、人気イタリアン・レストランのシェフが出した
 ワイン&レシピ本「A16」、卓上ライト、マフラー、ワイン・グラス。
 ディナーは、いつもより早く、午後4時半くらいに始めるので、昼すぎから調理にとりかかる。
 今年のメニューは、パンプキン・スープ、カリフラワーのグラタン、煮込み赤キャペツ、チリ&チョコ
 レート風味ロースト・ポーク、ピラフ。デザートには、ホワイト・チョコでコーティングした葡萄。
 いつも、たくさん作りすぎてもったいないことになるので、今回は「足りないかな」と思うくらいに
 抑えてみた。スープを最初に出すと、それでお腹が膨れるので、このくらいで大正解。
見事に、きれいに、たいらげられた。
 
 200812 月某日

不況になると、一般消費者の購買力が落ち、「なくても困らない」贅沢品の売り上げが落ちていく一方。ワインも、そんな贅沢品のひとつだろうと思われる。名前が知れた高級ワインは、メーリング・リスト・メンバーの強力なサポートがあるから、あまり景気に左右されないだろうし、5ドル以下のワインは、かえって売り上げを伸ばす良い機会かもしれない。となると、15ドルから25ドルあたりのワインが一番、この不況による影響を受けるのではなかろうか、というのが、あるワイン・ライターさんの意見だ。そうなんだろうなあ・・・。
で、「20ドル以下のカリフォルニア・ワイン」もそろそろ書いた方が良い時期でもあり、トレーダー・ジョーズをうろうろ。
4ドル99セントという、パソ・ロブレスの赤ブレンドを見つけた。ラベルもすっきりしてキュートだし、パソ・ロブレス地区は、ブレンドの内容によっては素晴らしいものがあるという期待もあり、買ってみた。う〜〜〜〜〜〜んんんん。
いくら安いといっても、いや、安いからこそ、もうちょっとレベル上げないと、2本目、3本目に繋がっていかないのではなかろうか。以前なら、この程度の質で良かったのだろうが、かの「2バック・チャック」、Charles Shaw が登場してしまってから、3〜5ドル程度のワインでも、「これなら、1ドル99セントのチャールズ・ショーの方が良い。それで充分」と思われてしまうようになった。
厳しい状況であろうが、こういう時だからこそ、質の向上をさせないと、消費者にそっぽ向かれる。Tres Pinos, Red 07
 
 200812 月某日

 クリスマス・プレゼントとしてリクエストして買ってもらった物のひとつが、Eischというドイツのブランドが出して
 いる 「breathable」ワイン・グラス。つまり「呼吸する」グラス。スーペリアのラインは高いけれど、スタンダード・
 ラインのものは、6グラス・セットで70ドルほどだったので、ディキャンティングが必要と思われる赤ワイン用に、買って
 もらった。
  Eischのこのグラスについては、過去、複数のワインメーカーの人から話を聞いていたし、テイスティング・ルームで、
 リーデルや
Spiegelgauでなく、Eischのブリーダブル・グラスを使っているワイナリーもあるし、レストランでも採用して
 いる店がちらほらある。
 早速、
Reverie リザーヴ・カベルネ・ソーヴィニョン2001を開けて、比較テイスティングをやってみた。
アイシュのものと、まったく同じサイズのものがなかったので、純粋な比較にはなりえなかったが、ボトルからすぐにグラスに注いで、数分間待つと、香りの立ち方、そして口当たりの良さが、確かに違っていた、ように感じた。
物理的に、呼吸するグラスというものがありえるのかどうか、私にはわからないが、リーデルを買うほどの余裕がないものの、1個2〜5ドルのグラスではちょっと申し訳ないと思えるワインを頂く時に、このアイシュ、ブリーダブル・グラスは良いのではないかと思う。
 
 200812 月某日

 年末は、30日までワインカントリー日本語ガイドの仕事を頂戴していたが、雨が降ったり止んだり
 の時期なので、先行き天気予報を睨みつつ、訪問ワイナリーを決めなければいけない。プラス、
 クリスマス以降、年明けまで、きっちりクローズしてしまうワイナリーもあり、事前確認が必須となる。
 12月29日は、左写真のようにきれいに晴れ渡り、30日は小雨がパラついた。もちろん、晴れた
 方が風景はきれいだが、霧や雨に煙る様子も、それなりに趣きがある。夜半に降った雨が残り、
 ぶどう畑のワイヤーにその水滴が並ぶ様子も、私は大好きな風景だ。
ポツポツ並ぶ水滴が、ライトアップの電球ようで、とてもキュートだったので、思わず写真を撮った。
 
 200812 月某日

大晦日は、恒例、鴨なべとワインで年越し。紅白歌合戦も、午後6時までに放送が終了し、あとは飲むだけ、食べる
だけ、である。鴨を調達・調理してくださる友人は、魚丸ごと一匹のお刺身も、さばいて持ってきてくださるのだが、
今年はそれに加えて、巨大たらば蟹(アラスカ・キング・クラブ)をど〜んと仕入れ。舞い上がってしまい、写真を撮る
のさえ忘れてしまったのが痛恨の極みであるが、とにかく、そのデカさ、肉厚な様子には感激した。
庭に、バーベキュー・セットを用意し、そのたらば蟹を豪快に焼いてもらった。何のタレも、ソースも不要、焼かれた
熱々の蟹肉を、飢えた子供のようにガシガシ頂くと、ああああ、幸せ〜てなものである。
脂ののったカンパチのお刺身、たらば蟹、梨を使ったサラダには白ワインを、鴨なべ以降は赤ワインを。

Paul Pillot, Chassagne-Montrachet, 1er Cru Les Champs Gains 2006
Favia, Suize, Viognier, Amador 2006
Favia, La Josefina, Pinot Noir, Russian River Valley, 2006
Pisoni, Pinot Noir, Pisoni Estate, 2001
Pisoni, Pinot Noir, Pisoni Estate, 2002
Agrapart & Fils, Blanc de Blancs, Les 7 Crus,

今年は、あちこち複数ワイナリーのものに飛ぶのではなく、同じ生産者のものの飲み比べ、のようなラインアップに
なった。大人5人で、ペース良く飲んでいたので、大酔っ払いすることもなく、今回は最後の年越しシャンペンまで、
きっちり味わうことができた。
このサイトを開始した頃、読者のお一人に、「カリフォルニア・ワインのサイトを書いてる貴姉が、フランス・ワインを
飲んでて、どうするんだ」というメールを頂戴したことがある。どうもすみません、としか申し上げようがないのだが、
本音を言えば、小島よしおさんである。(=「そんなの関係ねえ」)
地元だから、もちろん、カリフォルニア・ワインの消費量は圧倒的に多いが、私は世界中の素敵なワインを、これからも
変わらず飲んでいきたいと思っている。
話はそれたが、上記のワイン、いづれも大変美味だった。ファヴィアのピノ・ノワール2006は、「さすがだなあ」と
思わされたし、久しぶりに開けたピゾーニのピノ・ノワールも、ちょっと前のヴィンテージのものだけに、力強さに、
こなれた感、スムースさが加わって、ワルツなんぞを踊りたくなるようだった。(踊れませんけど)
印象的だったのは、ファヴィアのヴィオニエ。ヴィオニエによくあるトロピカル・フルーツの香りと風味が、押し付け
がましくなく広がりつつ、柑橘系の風味が、ふわふわふわ〜と流れ込んでくる、今まで飲んできた、どのヴィオニエとも
異なる独特のスタイル。
ファヴィア初の白ワインで、毎年造られるわけではない、そして生産量たったの40ケース。
メーリング・リスト・メンバーで、この状況を知ったから1本買ってみたのだが、そして実際、上記のような強烈な好印象を持ったのだが、
それでも、ヴィオニエで、しかもアマドア群のフルーツで、1本85ドルというのは、どうなのだろうか・・・。
そういう値段のヴィオニエを買ってしまう私も、どうなのだろうか、なのだが。
 

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