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PlumpJack Cafe   プランプジャック・カフェ

【フード&ワイン&リゾート業界の大手】

サンフランシスコ・ベイエリアに住む、ワイン愛好家&食べ歩き愛好家には避けて通れないお店というのが、
いくつかありますが、今回ご紹介する「プランプジャック・カフェ」も、その一軒であります。

当店は、「プランプジャック・グループ」が経営するカフェですが、この会社の特徴はと言いますと、
@創設者が、現サンフランシスコ市長のGavin Newsome氏であること。
A「プランプジャック・グループ」は、当カフェのみならず、「プランプジャック・バルボア・カフェ」、「Jack Falstaff」各レストランを市内に持ち、カフェのそばに「PlumpJack Wines」というワイン・ショップを持ち、その昔冬季オリンピックが開催されたレイクタホ・Squaw Valleyに「PlumpJack Squaw Valley Inn」を持ち、そこにスポーツ・ショップも持ち、そしてナパ・ヴァレーに「PlumpJack Winery」を持っているということ。そして昨年、ナパ・ヴァレー南端カーネロス地区にオープンした「The Carneros Inn」の経営を引き継ぐに至り、ホスピタリティ業界の大手となってきています。

【有望な若手シェフ登場】

プランプジャック・カフェは1990年半ばにオープンし、私も何度か訪れましたが、当初の印象は
とにかくワインが安い」というものであり、すぐ近くに系列のワイン・ショップが控えているためかどうか、
そのマークアップの低さにはびっくりさせられました。ワインが安いから行く、けど、その食べ物自体には、
さほどの強い印象は残らないといった類いのお店でした。

以来、私が覚えているだけでも5回ほどシェフが変わってきています。
そして今回、久しぶりにプランプジャック・カフェを訪れたいと思ったきっかけは、やはり新しいシェフが来られたからでした。
何でも新シェフは、弱冠27歳にして、イギリスの「Fat Duck」、スペインの「El Bulli」、ロスガトスの「Manresa」、サンフランシスコの「Coi」で経験を積んできたという、素晴らしいバックグラウンドをお持ちだそうで、アメリカ〜ンだったプランプジャック・カフェのお料理が、彼の登場でどう変わったのかを確かめてみたくなりました。

【シンプル・メニュー】

メニューは見開き2ページ。ファースト・コース6種、セカンド・コース6種と、いたってシンプル。メニューは一部を除いて頻繁に変わるようです。1ヶ月前に訪れた友人が話していたディッシュがなかったくらいです。

Fennel Bulb Soup  $9.00

いつもですと、最初はツマミっぽい前菜かサラダを注文し、スープは滅多に取らないのですが、フェネルを使った
スープというものに興味を覚え、これを選びました。フェネルは大好きな野菜で、薄くスライスしてサラダに使ったり、
フェネルの種はローストして粉砕してドレッシングに加えると、素敵な風味を出します。

フェネルと枝豆、そしてオリーヴのタペナードが一緒になったスープ、これにLardo(ラード)が加わって、「ボディ」を
与えています。フェネルの「す〜っ」とした風味と、良質ラードのオイリーさが、きれいにマッチしていて、
ペロっとたいらげてしまい、食欲も加速。

Sauteed Veal Sweetbreads ★ $13.00

美しい。彩りがキュートじゃ、あ〜りませんか。子牛の胸腺だけだと無骨な見栄えですが、これにポメロ(グレープ
フルーツの一種)果実のオレンジ・ピンク、スプリング・オニオンの柔らかな白、マスタード・クロロフィルの濃い緑が
添えられて、ひとつの絵のような一品となっています。
胸腺はカレー風味。見るだけで、食べるのがもったいないようなディッシュでした。

Sashimi of Hokkaido Scallops  $14.00

ここ1年ほどで、北海道産のホタテが急にあちこちのレストランで使われるようになってきた気がします。
ただの「ホタテ」ではなく、「ホッカイドー」のホタテと書くようになっただけで、以前から存在していたのかも
しれませんが、よくわかりません。
日本産の食材が主役なので、脇役もジャパニーズ。
ゴマ塩、超薄スライスのハツカダイコン、砂糖漬けされたシソの葉・・・、柑橘系の果汁がアクセント。
無造作に食べてしまいがちですが、大雑把でズボラな素人料理人の私からすると、そっと上に乗せられた
砂糖漬けのクリスプなシソを見るだけで、「ああ、レストランに食べに来ているんだ」と、小確幸(=ささやか
だけれど確かな幸せ
©村上春樹さん)を覚えるのであります。

以上がファースト・コース。以下、セコンド・コース。

Poached and Roasted Guinea Fowl ★  $24.00

ギニア・ファウルというのは、アフリカ原住パートリッジ(ヤマウズラ)の一種で、体長40〜70センチにもなる
結構大きい家禽です。鶏よりも、身の色がローズピンク。
これに、カラマライズされたアンディーヴ、ヤング・パースニップ(山ごぼうのようなもの)が添えられて、
生オイスターのエマルジョンがタラ〜リと・・。
出ました、エマルジョン。素材を乳濁状の液体にする「エマルジョン」は、つまるところ、XXベースのソースと
言ってしまえばそれまでよ、のものですが、この言葉を使うと今風というか、ヒップな感じになります。
オイスターのコレは、メニューを見た段階では大変興味をそそられるものでしたが、
口にしてみると、当然ながら「牡蠣」なわけで、少々生臭さが強すぎる感あり。
人によって好き嫌いが分かれるかもしれません。

Slow Grilled Lamb Ribeye ★   $34.00

レストランで食事となると、普段食べられないもの、自分では料理できない(しない)ものを注文しがちです。
メイン・ディッシュの場合、それはラムであり、プライム・リブであり、完璧な具合にローストされたチキンであり、
ド〜ンと立派なポーク・チョップであり・・・。
今回頂いたラムのリブアイは、歯ごたえのある柔らかさで、ミディアム・レアの焼き加減もパーフェクト、
添えられた芽キャベツが新鮮度抜群。
フィンガリング・ポテト(小さくて楕円形)をゆがいたものを、丸ごとベイクドでもなく、マッシュするのでなく、
クラッシュさせているのが面白い。
レストランでハウスメードしているというGuanciale(ベーコンの一種)も、とてもナイス。

このあと、デザートを3人で3種類、それぞれに併記されていたデザート・ワインを3種類注文したのですが、
この時点で、私は既に酔いが回っていたようで、そのひとつひとつの内容につき、ほとんど(というかまるで)
記憶がございません。
今、メニューを見直してみて思うのは、右写真のもの「
Pistachio & Olive Oil Ganache」を、
次回もう一度食べてみたいということ。ローフ状のものを割ると、中からピスタチオのエマルジョンが
トロ〜っと出てくるらしく、味見もした覚えがない私は今になって、身悶えているのであります。
グラスに入っているのは、ビーツのソーダ。ビーツのソーダ・・・????覚えてない。

【ワイン、ワイン、ワイン】

プランプジャック・カフェのワインは、オープン時から変わらず、とても良心的な値付けがされています。
例えば一番わかりやすいものとして、オーパス・ワン2003は、ボトル$168です。
ワイナリー価格が現在165ドルであることを考えると、このプライスは、レストランとしては驚き。
例えば、キスラーの
Les Noisetiers シャルドネ05。ほぼ一般に出回らないワインですが、メーリング・リスト
に載っている顧客への販売価格が50ドルで、プランプジャック・カフェでは56ドル。
すごいですねえ、嬉しいですね。

大人3名で訪れた当日は、最初の白に、Arietta "On the White Keys" 05 $50.00。(500ml)
Kongsgaardのオーナー&ワインメーカーであられるジョン・コングスガード氏と奥様、そして
オークショナーとして有名なフリッツ・ハットン氏とが一緒になって立ち上げた「アリエッタ」。
カベルネ・フラン、メルロー、シラー等を使ったレッド・ブレンド3種にカベルネ1種が、ここの代表作ですが、
2005年ヴィンテージから、白をデビューさせました。それが、コレ。
ソーヴィニョン・ブランとセミヨンのブレンドで、最終生産量350ケース。
爽やかな柑橘系の瑞々しさに、セミヨンのどっしり感がブレンドされて、まあ何とエレガントで繊細な
ワインでしょうか。
フェネル・スープをアテに、これを頂いていたら、夢見心地で有頂天。ピッチ上げすぎで、前記のごとく
最後の方で記憶をなくす羽目に。

2本目の赤は、頂きたいものだらけで選ぶのに苦労しましたが、ラムを注文した時点で気分が
ボルドー系に向いてきました。
で、
REALM, The Tempest 04  $90.00
もと
Pax WineryJuan Marcado氏が02年に興したワイナリーで、ワインメーカーはBeherns &
Hitchcook, Relic
Mike Hirby氏。
Relicのシラーを飲んだ時、その骨太で、ロング・フィニッシュなシラーが大変印象的だったので、
その彼が関わっているワインを飲んでみようと思い至りました。

深い深いダークな色調、ぶわ〜〜と立ち上るアロマ。最初のアロマは「血」「鉄」っぽいものでしたが、
二口目に行く頃には、それが魅惑的なスモーキーさに変わり、ブラックベリー風味がどんどん出て
きました。レッド・ブレンドとラベルに書かれてあったので、何のブレンドかをウエイターさんに聞きましたら、
奥に行ってコンピュータで調べてくださり、「さあ何だったでしょう」とクイズ。
カベルネ主体なのでしょうが、それよりも強い感じがしたので、カベルネ・フランとプティ・ヴェルドーと答えた
ところ、正解は、メルロー60%、カベルネ・ソーヴィニョン35%、プティ・ヴェルドー5%でした。

なんと、メルローが60%も!?このドッシリ感、フルボディ感がメルローから??
飲み進めていくごとに、滑らか・スムースになってきたことを思い返すと、なるほど確かにメルローだった
のだなと納得。素晴らしいワインでした。
こういうワインは、我が家で作るテキトーな食事ではなく、レストランのちゃんとした高品質&アーティスティックな
食事と合わせるべし。ここで頂けて良かったと思いました。

リストは、カリフォルニア産だけではなく、他州及び他国のものもバランス良く載せられています。
(他国では、フランス産が圧倒的に多いですが)

飲んでみたいワインがあるからプランプジャック・カフェへ、というのが、これまでの動機でしたが、新シェフ登場により、ハイエッド&
カッティング・エッジな料理も一緒に楽しむことができる店となりました。
とても嬉しい。

                       

プランプジャック・カフェ
PlumpJack Cafe

住所  3127 Fillmore Street, San Francisco
電話番号  (415) 563.4755
ウエブサイト  www.plumpjackcafe.com
営業時間  
 ランチ:午前11時半〜午後2時 (月〜金)
 ディナー:午後5時半〜10時 (毎日)
 主要祝祭日クローズ。
 

         註)このシェフJames Syhaboutさん、古巣の「Manresa」に戻られるとのニュースが入ってきました。
            プランプジャックに残っていて欲しいものです。(2007年7月現在)

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