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PILAR    シンプルが美しい、ワインカントリー・キュイジーヌ

やっと二人のレストラン                                                                                           画像をクリックして、ご覧下さい。

シェフという仕事に従事している限り、いつかは自分のお店を開きたいという夢・野心を持つのは
ごく自然なことだと思います。今回ご紹介する「ピラー」レストランも、そうした夢を実現させた
ご夫婦のお店です。

Mr. Didier Lenders、Ms. Pilar Sanchezご夫妻は、カリフォルニアのレストラン業界で長年、
そのキャリアを築いてこられました。
サンフランシスコのジャクソン・スクエア地区に、その昔、「
Ernies」という老舗レストランがあり、
(ヒッチコック監督の映画「めまい」にも登場してくるくらい古い。10数年前に閉店)、
1980年代後半、そこでお二人は出会われたそうです。

結婚してナパに住まいを移したあと、ピラーさんは「Wine Spectator Greystone Restaurant
(カルナリー・インスティテュート・オブ・アメリカ内)で、ご主人のディディア氏(フランス生まれ)は
高級リゾート「Meadowood」で、シェフをされていました。
そして2004年春、それらのキャリア・名声を捨てて、お二人の店「ピラー」を開店させたのでした。
(彼らの輝かしいキャリアの歴史は、是非、当レストランのウエブサイトで詳細をご覧下さい)

すっきりインテリア

お二人の夢「ピラー」は、ナパ市ダウンタウン、Main Street3rd Streetの角にあります。
カウンター席6〜7席に、テーブル席約36席、計49席ほどの、縦に細長い小さなお店。
壁は、薄い淡いグリーン一色で統一され、床はブルー・グレーのコンクリート。
あまりゴタゴタと飾りつけをしていない、ごくごくシンプルなインテリアです。
飾り気なさすぎてつまらない、と感じる方もおられるかもしれませんが、
「シンプル・イズ・ビューティフル」です。すっきりしていて、でも居心地良い空間だと感じました。
細長いダイニング・エリアの奥には、半オープン・キッチン。シェフの働く姿を拝見できます。

ランチを頂く

ランチに訪れましたのでライト・メニューでしたが、前菜6種、メイン6種、デザート5種。
昨今、従業員の最低賃金や、種々経費が値上がりしたため、各ディッシュの値段もびっくりするくらい
高くなってきていますが、ピラーのランチは、安くはありませんがほどほどのラインに抑えてあります。
メニュー内容は、季節により変わります。

Mediterranean Mussels   $12.00

ものすごく大振りな、プリプリのムール貝がどっさりボールに盛られて出てきました。 
写真の撮り方がマズくて、よくわかって頂けないのが申し訳ないのですが、赤ワインとガーリック・
クリームのブロスが彩りも淡く素敵、パンに浸して延々と食べ続けておりました。
ひとつのムール貝の中から、小さな蟹が出てきてビックリ!。
貝も生き物、こういう蟹を食べて成長しているのだなあ、と、妙に感動しました。

California Poulet bleu   $14.00

Poulet(プーレイ)というのは、フランス語で若鶏のこと。
bleu(ブルエ)というのもフランス語で、温めただけのほとんどレア状態の調理法を意味するそうですが、
ちゃんと火は通っていて、皮はパリっと、中身はしっとり水分が残っておりました。
添えてあるワイルド・ライスもさることながら、炒め煮されたスイス・チャードがとても新鮮で
野性的な風味を出していて、カリフォルニアらしい。

Smoked Salmon "pizza"  $13.00

ピッツアも、こういう風にトッピングをすると、とても洒落たディッシュになるのだなあ、と感心させられました。
ピッツアに「”」がついているところを見ると、本当のところ「フラットブレッド」(
flatbread)なのだけれど、
わかりやすいように「ピッツア」という名称を使いました、というところでしょうか。
フリッセや水菜、マイクログリーンがこんもり、たっぷり乗せられて、スモーク・サーモンには、
クレーム・フレッシュ(サワークリームの一種)。
とってもヘルシーな感じの、爽やかなピッツアでした。美味。

面白いワイン・リスト

ワイン・リストもユニークです。
ナパにありますから、カリフォルニア・ワインは当然出されていますが、それぞれのカウンターパートとして、
他国・他州産のワインが横に紹介されています。
Wines from the Golden State」と「Their Soul Mate」というタイトルが面白い。

「お!」と思ったのは、
Havens の隠れた逸品アルバリーニョがあったことで、これの「相方」としては、
本場スペインの
Pazo De Senorans アルバリーニョがリストアップされていました。
ムール貝のディッシュにぴったりです。

                 

ピラー
PILAR

住所  807 Main Street, Napa
電話番号  (707) 252.4474
ウエブサイト  http://www.pilarnapa.com
営業時間  
 
ランチ:午前11時半〜午後2時。(火〜土)
 ディナー:午後5時半〜午後10時。(月〜土)

 

                                                                                                                                                                      (2005年4月現在)   

                 註) 2008年1月をもって、当レストランは閉店いたしました。建物自体、耐震用改築に迫られており、
           今後約1年をかけて工事が行われます。
           建物そのものを、このたび、ナパの人気イタリアン「ビストロ・ドン・ジョヴァーニ」のスカラさんが
           買われ、改築工事後は、Pilarさんの店を復活させるとのこと。
           工事期間中、Pilarさんは、「ビストロ・ドン・ジョヴァーニ」や、サンフランシスコ市内の「サンフランシスコ・
           ヒルトン&タワーズ」内にオープンさせるスカラさんのレストランで腕をふるう予定。               (2008年2月現在)

             
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